見出し画像

「最悪の場合は死に至る」スポーツドリンクの飲み過ぎが引き起こす悲劇10~30代の男性に多く発症

ペットボトル症候群とは初めて聞く言葉です。
ネット検索すると、すぐ出てくるので、結構話題になっているようです。

スポーツドリンクと言えば、テニス合宿でゴクゴク飲みましたね。
マラソンをするようになってからは、早めの水分補給を心がけました。
給水所に、出始めたばかりのエナジードリンクが置かれていましたが、かなり味が濃かったので、全部のみ切れず、薄めてほしいなと思った記憶があります。

また、こんなこともありました。

母の所に足しげく通い、話し相手になってくれた方がいました。
母が言うには、くるたびに大量のジュースや飲みものをもってきて、がぶがぶ飲んでいたそうです。
後で聞いた話だと、その方は糖尿病が悪化し、足を切断しなくてはいけなくなったと聞き、ショックでした。

水分補給②

以下、情報享有させて頂きます。
PRESIDENT Online
池井 佑丞産業医


熱中症対策として、水分補給は大切だ。だが、スポーツドリンクの飲み過ぎが思わぬ事態を招くことがある。急性の糖尿病の状態になる「ペットボトル症候群」だ。どうすれば防げるのか。産業医の池井佑丞さんが解説する――。

★糖が多い飲料の飲みすぎで起こる「ペットボトル症候群」
「ペットボトル症候群」という言葉をご存知でしょうか。一度聞いたら忘れないネーミングですが、内容を詳しく知っている人はあまり多くないでしょう。
熱中症対策として、水分・塩分補給には経口補水液やスポーツドリンクが手軽であるとお伝えしました。しかし、多量に摂取すればよいわけではなく、気を付けなければならないことがあります。それがペットボトル症候群なのです。
ペットボトル症候群とは、スポーツドリンク、ジュースや甘い炭酸飲料水など糖が含まれる飲料を多量に飲んだことで起こる病気で、正式名称は「ソフトドリンクケトーシス」といいます。1992年に聖マリアンナ医科大学の研究グループが報告し、命名されました。
症状としては、喉の渇き、尿量が多くなる、体重減少、倦怠感、イライラ感という兆候があります。それに加えて、目立った自覚症状もないのに、突然意識消失などを起こすこともあるのです。なぜ起きるのか、説明しましょう。

画像2

スポーツドリンク1本には20~30gの糖が含まれている
甘い炭酸飲料水や清涼飲料水には一般的に500mlのペットボトルでおよそ30~50gの糖が含まれているとされ、スポーツドリンクでは20~30g以上、コーラでは50g以上ともなり、角砂糖に置き換えると約15個分にもなります(※各飲料の成分表示より換算)。熱中症対策によいとされる経口補水液でも10g前後の糖が含まれると言われます。経口補水液は先に挙げた飲料と比べると甘みをあまり感じませんから、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。


体型にもよりますが、10%程度の糖分を含む清涼飲料水を、1日1.5L以上、また1カ月以上連続で飲むと、ペットボトル症候群のリスクが上がると言われています(全国清涼飲料連合会「健康のため、かしこく飲みましょう」)。
ペットボトル症候群がとても身近な疾病であることがお分かりいただけたでしょうか。
また、WHO(世界保健機関)では、糖の摂取量を1日の摂取カロリーの10%未満にするよう推奨しており、5%未満に保てば健康効果が増大すると発表しています(内閣府食品安全委員会 食品安全総合情報システム「世界保健機関(WHO)、ガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」を発表」)。糖の摂取量を1日の摂取カロリーの5%未満にした場合、砂糖にして約25gに相当すると言われています。清涼飲料水のペットボトル500ml1本を飲むことで、倍近くの糖を摂取することになってしまいますから、健康的な生活のためにはさらに気を付ける必要があると言えます
甘いドリンクを飲むほど喉が渇くという悪循環
ペットボトル症候群はどのようにして起きるのか。スポーツドリンクを例にして説明していきます。

画像3


喉が渇いたときにスポーツドリンクを多量に飲むと、スポーツドリンクに含まれる糖により血糖値が上昇します。実は、血糖値の上昇には喉の渇きを促進させる作用があり、そこで水代わりのようにスポーツドリンクを飲み続けると、さらに血糖値が上がり、喉が渇く、という悪循環を引き起こしてしまいます。
通常であれば、血糖値が上がると膵臓からインスリンが出て血糖値を下げていきます。インスリンには、食事などから摂取されたブトウ糖を細胞内に取り込み、エネルギーに変えるという働きがあり、そのため血糖値が下がるといった仕組みです。
しかしスポーツドリンクを飲み続けることで糖の摂取が止まらない場合、インスリンの働きが悪くなり、ブトウ糖からエネルギーを得られなくなります。
そうすると、ブドウ糖の代わりに身体に蓄えられていた脂肪がエネルギー源として使われることになり、ケトン体という物質が作られます。酸性の物質であるケトン体が大量に増えることで身体も酸性に傾いていきます。人の身体は酸性が強くなるとうまく機能できなくなってしまうため、これが意識障害を起こす原因となります。

水分補給①


10~30代の男性に多く、糖尿病でなくても発症する
また、これまでの研究によると、ペットボトル症候群は、一般的に10~30代の若い男性が多く、糖尿病などの既往がなくとも発症することが特徴とされています。万一発症してしまった場合、発症の初期にはインスリンの治療が必要となります。改善とともに食事療法のみでコントロールできるようになることが多いですが、一部では内服での治療も必要になることがあります(山守育雄他「インスリン初期分泌の正常化をみた清涼飲料水ケトーシスの1例」「糖尿病」40巻8号)。
運送業や肉体労働者、外出が多い仕事の人は特に注意が必要です。ペットボトル症候群によって倦怠感を抱いているのに、熱中症と勘違いしてさらにスポーツドリンクを飲んで悪化させることもあります。
喉の渇きや倦怠感には脱水症以外にも糖尿病などの病気が潜んでいることもあるので、気になる症状がある場合には受診して検査を受けるようにしてください。


2~3倍に薄めて飲むなどの工夫を
ただし、ペットボトル症候群を怖がって水分補給を控えてしまっては本末転倒です。対策としては、お茶や水などの糖分を含まない飲み物を選んだり、清涼飲料水を飲む場合には2、3倍に薄めて飲んだり、ひと工夫してみることをお勧めします。

また、飲み物を買う際には成分表示を確認する癖をつけましょう。健康志向の人が増えたために、「糖質ゼロ」や「糖質控え目」などの表示がされている食品を多く見かけるようになりましたが、実際には全く糖が入っていないわけではありません。消費者庁より定められている栄養強調表示では「糖質ゼロ」は100mlあたり0.5g未満、「糖質控え目」は100mlあたり2.5g未満であれば表示してよいとされています(消費者庁「栄養強調表示等について」)。ペットボトル500mlに換算すると糖質オフでも最大2.5g、糖質控え目は最大12.5g糖分が含まれていることがあるのです。
「ペットボトル症候群」と聞くと、何だか重症ではないように感じてしまう方も多いのではないでしょうか。しかしこれは急性の糖尿病の状態であり、最悪の場合には死につながることもある病気なのです。
これからの時期、熱中症予防には水分摂取が大切ですが、ペットボトル症候群にも十分ご注意の上、暑さを乗り切っていただきたいと思います

暑い夏、ついつい冷たいジュースをがぶ飲みしそうになりますが、何を飲むか体のために考えたいと思いました。

私は常温のお水を飲むようにしています。

皆さんは、何を飲んでいらっしゃいますか?




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?