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『東京ライフ』を聴きながら

私が東京で暮らしていたころに、よく聴いていた曲だ。
いや、今もだ。KAN氏の訃報とは関係なく、今でも私のサブスクのお気に入りのプレイリストに入っている。その『東京ライフ』を、今、エンドレスで聴いている。
この曲はどこで聴こうと『私ライフ』の一部になった。名曲だと思う。本当は訃報の前にこのエッセイを書きたかった。名曲を世間に広げるよりも、一人占めして聴いているタイプの悪い例が私だ。いまさら、良い曲だから聴いてほしいなんて白々しいなと思いながらも、『東京ライフ』を聴いたことない若者への中年男からの、間の悪いプレゼントだ。薦めるのが遅れてごめんなさい。
自分のすきなものを(本、映画、音楽)を、素直に人に言えない。私の本質を悟られないようなものばかりを告白してきた。そういう半生だった。自分がどう見られたいかが重要だったのだろう。自分を取り繕う名人になってしまった。ずるい人間になったもんだ。

でも、今日は違う。嘘偽りなく『東京ライフ』は名曲だ。どこで聴いていても名曲だ。




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