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「ubugoe_by_sound_of_ikebana」の記者会見にzoom参加しました。


アートの可能性と道の険しさを同時に感じた1時間であった。


本日は以前土佐先生からご紹介を頂いた「ubugoe_by_sound_of_ikebana」の記者会見がzoomでも参加可能ということで参加させて頂いた。

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(お写真は土佐先生のFBからお借りしました)


さて、「ubugoe_by_sound_of_ikebana」について、この記者発表の前に文章を書かせて頂いた。こちらにこのアートプロジェクトに対して「いち素人が触れる感覚」をまとめさせて頂いた。



私自身は土佐先生に初めてお会いしたのが2015年前後。その後いろいろな形で交流させて頂いている。今回先生が新しく始められたこの活動についてアートを愛するものとして、土佐先生の作品を尊敬して追っかけいるアートラバーとして、そして出産経験のあるひとりの母親として様々な側面から感じるものがあった。



記者会見は京大の研究室で行われた。まず土佐先生の活動の歴史のお話から。「人生を豊かにする技とは、アートである。なぜならアートはすべての人に関わり、人生を描き出すものだから」という先生の基本概念のお話から「Sound of Ikebana」のお話(シンガポールで何回も作品拝見させて頂きました。ありがとうございました)、そして今回の「ubugoe_by_sound_of_ikebana」が京都大学の「京大変人講座」での芸人さんのひとことから始まったエピソードなどを伺い

「きっかけを具現化することがアートそのものなんだな」

と改めて感じた。

「ubugoe_by_sound_of_ikebana」そのものに関してはこちらをご覧頂きたい。


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足立病院の理事長先生、院長先生のお話を聞きながら自分の出産時のドタバタを思い出しながら「こんなプロジェクトがあったら自分も参加したかったなあ」とぼんやり思ったりした(ちなみにうちの子は産声を上げなかったタイプでした。そして産まれて2日後にICUに連れて行かれてしまった。そして今は14歳で超元気です)。


現在はテストケースとしてインスタグラムで動画を作成されてるとのこと。今後は出産の記念としてこの動画を元にした作品制作などを凸版印刷さんと展開する予定。


オンライン展覧会や海外展開も視野に入れて活動されてるとのこと。東南アジアは日本以上に「お金かけてる産院はお金を出す」のでハイクラス出産のサービスの1つとしてこのアートを作成するというプロジェクトはかなり注目されるのではと思う。特に中国語圏などでは赤を使っての表現などに重視すればかなりの需要があるだろう。


そして質疑応答。私からは「ikebana製作の「色」は先生が決めているのか、それともリクエストがあるのか」と質問させて頂いた。実情はお忙しいこと極まりないので(そりゃそうだ、出産の現場は本当に忙しい)動画に「苗字、時間、性別」だけが記入されている動画を見て土佐先生ご本人が決めてるそうです。

出産経験者としては直後に極度のトランス状態になるのでその時に感じた色などが反映されたらいいのになって思いながら「産んだ側もそんな余裕ねえな」と自分のことを思い出し苦笑い。


最後に。


「(金銭的な援助ではなく)アートプロジェクトの実施は医療支援になるのか」旨の質問がありおお、、と衝撃を受けた。とても日本らしい質問だ。そして足立病院の理事長先生から「私たちは保育園も経営してるのだけど、子供の声がうるさい」という指摘がすごい。その視点を変えたい」というお話もあった。

このような芸術表現はまず完成によるトランス状態の快感を相互で味わうことからビジネスが生まれてくるので、まず表現せな!なのだけど、今の日本で浸透してると言われる「あんたのやってることお金にならないけどそれ意味あんの」空気は思った以上に根深い問題なのではと考えさせられた。


そして「自分の子供、孫以外はうるさい黙れ問題」はやはり無くならないのだなと再実感。ちなみに日本以外の共同住宅でも騒音問題はある。(うちのコンドでも廊下で自転車乗ってる子供がいる、いいのかって思うけど誰も注意しないからそういうものだと思っている。ちなみに夜もうるさいのだけどうちがうるさいって階下から言われるのに困ってる😭、毎回うちじゃないって言ってる)。日本は住宅取得信仰が強いから城を守る感が強い故、うるさいって一回思ったら過剰に攻撃モードになりがち。少子化というのが経済的問題、ジェンダー的問題、そして環境がもたらす思考問題と複雑なものなんだと改めて思う。


そして。


このプロジェクトに関わる方々に女性が土佐先生以外見えてこないことが個人的にはとても残念に感じた。いち母親として感じるのは「出産」や「赤子」の視点が多いプロジェクトで女性の声が少ないと、当事者として「届いていない感」をすごく感じることがあるのだ。zoom越しなので拝見できなかったので真偽は定かではないが、質疑応答でも男性の声しか聞こえてこなかった感じがする。

いのちをアートにするプロジェクトだからこそ、ジェンダーに偏らず様々な側面から意見を集めてほしい。「動画を拝見したお母様のインタビュー」とかお母さんたちが考える「ubugoe_by_sound_of_ikebana」のプロダクトアイデアコンテストとかあったら素敵だよなあ、など、妄想が膨らむ。

私はマレーシアからしばらく出れないので😭実際に関わることができないけど、もし可能であれば今後も活動を拝見していきたい。