新しいLoot型NFT、#Loot4linesについて

○NFTとは何か?
 WWWネットワークとは別の、ブロックチェーンというネットワーク上で唯一無二であることが保証されるトークン。

○ Loot型NFTとは何か?
 芸術作品などに代表される既に完成された価値を持つNFTではない、所有者が自らその価値を高めていくNFT。完成品ではなく、部品である。一つの例では、単なるテキストデータ。インスピレーションを喚起する単語が並んでおり、所有者、あるいは新たな購入者は、その単語の並びからインスピレーションを得た創作をWWWネットワーク上にアップしたり、現実世界で物理的な作品にする。それにより元となったLoot型NFTの価値が認められ、転売時の値段が高額になったり、所有していることがステータスになったりする。

○既存NFTの問題点
 多くが完成品の絵画イラスト作品である。詩や短文などのテキストデータに華美な装飾を施して芸術性を高めて高額で売り出す試みもなされているが、売れ行きは芳しくはないようだ。一方、ゲームのアイテムなど、ある一定のルールを持った世界の中で価値を持つNFTもある。それは一時的に成功するだろう。しかし、絵画などの視覚芸術や、所詮プログラムによるルールの中でしか価値を持たないNFTに流行りを超えた永続性はみとめられない。いくつもいくつも、新しいものが出てきては、既存のNFTがゴミと化していく。流行の移り変わりの問題点、大量消費型資本主義の問題点をそのまま再現してしまっている。NFTにはもっと使い道があるのに。

○ Loot型NFTの革新的な点
 それは完成された芸術であることを放棄し、ただの、ブラックスクリーンに白文字で数単語だけが書かれたものをNFTとして売り出し、成功した。その趣旨に賛同する者が購入し、書かれた情報をもとに、剣だったら剣の、イラストや物理的な彫刻の作品を作り出した。それらLoot型NFTは一つの世界観でつながっていた。剣と魔法の冒険RPGの世界観でだ。つまり、ただ単に単語から妄想を作ったのではなく、そのLoot型NFTの持つ世界全体の豊かさを拡大させるために、所有者たちは画像を作り、物品を製造し、それらを実際に身につけ装備し、現実世界で集まってパーティすら開いた。これらの行動は、全てそのLoot型NFTのシリーズが表現する世界観、設定を自分たちで構築して豊かにしようとする試みだった。NFTをタネにして自分たちで創作しようとする、既存NFT作品たちとはまさに逆転の発想だった。

○Loot型NFTはまだまだ徹底されていない
 しかしそのLoot型NFTには弱点がある。やはり旬が存在するということだ。剣と魔法の冒険世界の設定を共有することを前提としている、その在り方が問題だ。剣と魔法の世界観、かなり息が長い文化だとは思うが、では数十年後に意味を持つのだろうか?資産価値は?おそらく無に近くなっているのではないか。所詮、誰か一人が作ったプログラムで表現されたルールに縛られるゲームと同じである。根源性がないのだ。その世界観もまた、少し寿命が長い流行の一つに過ぎない。より細かに設定を増やして差別化しようとする試みは、よりNFTのサマリーや設定を増やし、せっかく単語にまで還元されたLoot型NFTの単純さをスポイルしてしまう。

○#Loot4linesはより徹底されたLoot型NFT
 だが言葉ならどうだろう?流行に左右されやすい視覚的な画像でもなく、ある時代に特有の文化従属的な世界観によって規定される単語の羅列でもなく、誰もがその美しさを理解できる言葉だったら?それが#Loot4linesである。Loot型NFT、つまり所有者がその創造性を発揮することによって価値を上昇させることができるNFTである#Loot4linesは、NFT一つ一つは単なる一行の詩文、6〜10程度の英単語によって構成される。要は四行詩の一行だけなのである。NFT一つ一つは四行詩の四半分、たった一行の言葉の羅列によって出来上がる。これは言語表現の適切な単純化であると私は考える。単語一つ一つをNFTに変えることはできない。誰にもそんな権利はないからだ。それに、そもそも単語一つ一つを金銭でやりとりできるトークンにしてなんの意味があるだろう?そうではない。では数百語にものぼる完成された詩の作品をNFTにすることは?これも適切ではない。もう既にそのような芸術作品のやり取りは始まっているし、何より詩は絵画やイラストに比べて市場での価値が低いように見受けられる。コピーアンドペーストが容易なテキストデータをブロックチェーンの世界に持ち込んだところで価値を認めづらいのだろう。
 しかしLoot4linesは違う。NFT化する文章をたった一行、多過ぎず少な過ぎず、詩の構成要素のもっとも元素的な最小単位として単純化した。英単語で言えば6単語数から10単語数ほどだ。これを購入し、他のLoot4linesと組み合わせるなり、自分で残り三行を補うなり、そうすることによって完成された四行詩へと構成することにより、初めて作品になる。その作品に対してどのような価値が生まれるかはユーザー次第である。望むことは、Loot4linesを取り扱う独自のプラットフォームができることだ。そこでは、Loot4linesがトークンとしてやり取りされ、それを用いた詩作が活発化し、完成された、「NFTの組み合わせ」に価値が発生する。これは全く新しい概念のはずだ。自分にはLoot4linesの元素NFTをできるだけたくさん用意してNFTの市場に流すことしかできない。このアイディアの活用を求む。

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