タロットプロット をやってみる(4

画像1

 テーマ。不思議な円錐状の乗り物におもちゃたちが乗り込んで行っている。先導するのは軍人のおもちゃで、皆不安そうだ。秩序だった避難。その逆位置。「何かが起こっても逃げずに立ち向かう」

 主人公。世界を掌に乗せている。その逆位置。「世界から阻害されている主人公」

 過去。白い三日月に腰掛けている白いピエロ。目立つのは口のところにかざされた赤い口のマーク。本当の口を隠している。手足は天上から下がる糸に吊られている。非常に不気味だ。「昔は操り人形でピエロのように自分を出すことをしない人間だった」とする。

 現在。非常に狭い牢獄に閉じ込められているスーツの男。鉄格子の窓とも言えない隙間から日が差し込んでいる。掌には青い鳥。象徴的だ。「現在は自分の殻に閉じこもっているが、いつの間にか出られなくなっている。しかしそれを破るきっかけは掴んでいる」とする。

 未来。舵を取るレインコートの楽しげな幼児。背後には荒海と虹。空想の風景だろうか。その逆位置。「空想で想定することも許さないハードな状況が訪れてしまう」

 欲望。結ばれた赤い糸を引っ張り合う険しい顔の男女の子供。赤い糸は何処かへと伸びている。足下のハサミには気付いていない。もしかしたら力を込めて固く結んでいるのかもしれない。欲望としては、「誰かと恋を結ぶ関係になりたい」

 敵対者。不思議な空飛ぶ船で夜の海から星々と月をかっさらって引き上げてしまっている。その逆位置。独り占めしない存在? 「施しをして回る存在が敵になる」

 援助者。ネズミのサーカス団員に火の輪くぐりを強要される猫のようなイタチのような生き物。力が強そうなのだからネズミの言うことなどはねつければいいのに……。「反抗することのできないか弱い存在」

 試練。洞窟の奥の財宝。「物語の最中に財宝を発見してしまい、どうするか悩む」

 葛藤。ビルの非常階段。上には老人がおり、下部にはハイハイの幼児がいる。象徴的な人生の暗喩。しかしそれが逆位置。「老人を出し抜いて上へ行くことをしていいかの葛藤」

 結末。インディアンと保安官が背中合わせにカヌーに乗って櫂を漕いでいる。「敵対するもの同士が敵愾心を維持したまま協力する」

 まとめてみる。


テーマ:「何かが起こっても逃げずに立ち向かう」

主人公:「世界から阻害されている主人公」

過去:「昔は操り人形でピエロのように自分を出すことをしない人間だった」

現在:「現在は自分の殻に閉じこもっているが、いつの間にか出られなくなっている。しかしそれを破るきっかけは掴んでいる」

未来:「空想で想定することも許さないハードな状況が訪れてしまう」

欲望:「誰かと恋を結ぶ関係になりたい」

敵対者:「施しをして回る存在が敵になる」

援助者:「反抗することのできないか弱い存在」

試練:「物語の最中に財宝を発見してしまい、どうするか悩む」

葛藤:「老人を出し抜いて上へ行くことをしていいかの葛藤」

結末:「敵対するもの同士が敵愾心を維持したまま協力する」

 ピエロのように自分を大切にせずにサービス精神で生きてきた彼は人生で何も得られなかった。結果、引きこもり。しかし、自分の才能は掴んでいる、誰かと恋に落ちたい。引きこもり支援者が鬱陶しく、才能を理解してくれない。ある日、その才能を使って大金を手にしてしまう。今こそ立ち向かうべきだ、と。恋人づくりのために外へ出る。同じ引きこもり仲間と共に抑圧的な支援者に立ち向かう。最後は支援者とも協力してさらに大きなプロジェクトをやり遂げてエンド。

 抽象的すぎるからだろうか。あまり整合性の取れた話に見えない。このプロットをちゃんとしたストーリーにすることはできるだろうか。自信がない。しかしタロットプロット とはこういうもの。思いつくもの全て名作なら苦労はしない。生み出せただけでも御の字としよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?