タロットプロットをやってみる(5

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 今回は追加のカードを得た。かなり連想するのが難しいカードが多く、腕がなる。

 テーマ。スーツ姿の東洋人風の巨人が穏やかな表情のマーメイドを抱えて木々の間を歩いている。背後には海が見える。海からマーメイドを連れ出している?その逆位置。「強大な助けを得て故郷へ帰る」がテーマか。

 主人公。正装した狼と羊、婚姻の記念写真に見える。しかし間に一個だけ、ジグソーパズルの抜けピースがあり、手元が見えない。その逆位置。異なるもの同士が一緒になるには一ピースだけ足りない。つまり、「異なるもの同士をくっつける仕事をしている最後のピースのような人間」

 過去。温暖な場所から過酷な寒冷地へ境界を渡って進んでいく馬車。「厳しい世界に挑戦した」

 現在。書架に本が溢れる図書館。天窓から光が差し込んでいる。その天窓を目指して、一冊の本が羽ばたいて飛び上がる。「決して脱出できない世界でもがく」

 未来。カードでできたトランプタワー、下段のスペードのジャックが悪巧みの顔をしており、中段のクラブのキングが不敵な笑みのダイヤのキングに食ってかかっており、最上段のハートのクイーンは明後日の方向を望んでいる。「権謀術数に巻き込まれる」

 欲望。魚や鯨のいるうねる海に浮かぶベッド、そこで眠る少年。夢の世界だろうか。よく見ると、巨大な鯨の頭の上に手漕ぎボートとそれに乗る帽子と白髭の老人。ふむ。難しい。欲望がこれ、しかも逆位置。「波乱万丈を望まない」

 敵対者。雪積もる枯れ木の森の中で、たった一本、まったく違う気が生えている。宝石が実のようになり、光があふれている。その逆位置。「1人だけ貧しい存在が敵になる」

 援助者。カラフルな縞模様を持つ巨大な蛇がとぐろを巻いている。開かれた口の中には塔がいくつも建っている。「強大な権力を持つ街の支配者」

 試練。海底に没したいくつもの壺、その中の一つからぬるりと出てきた白い肌に長い髪の女性。「思いがけない場所から現れた女性がトラブルを起こす」

 葛藤。浜辺だろうか、沖合だろうか。波が巨大な女性の形になっており、小さな島に立ったステッキ持ちの紳士がそれに対峙している。その逆位置。「自分方の強大な勢力か、相手方の弱小勢力か、どちらにつくかで揺れ動く」

 結末。歯車でできた空間の中で、銀時計の化身と銀時計の化身が文字盤と時計の針を構えて決闘している。その逆位置。「対立の解消」

 さあまとめよう。

テーマ:「強大な助けを得て故郷へ帰る」

主人公:「異なるもの同士をくっつける仕事をしている最後のピースのような人間」

過去:「厳しい世界に挑戦した」

現在:「決して脱出できない世界でもがく」

未来:「権謀術数に巻き込まれる」

欲望:「波乱万丈を望まない」

敵対者:「1人だけ貧しい存在が敵になる」

援助者:「強大な権力を持つ街の支配者」

試練:「思いがけない場所から現れた女性がトラブルを起こす」

葛藤:「自分方の強大な勢力か、相手方の弱小勢力か、どちらにつくかで揺れ動く」

結末:「対立の解消」

 なんとなく辻褄が合いそうに見える。どれどれ……。

 外から派遣されてきた結婚を取り仕切る司祭。彼はかつて過酷な場所へ派遣されていたが、そこからさらに遠い世界へ来てしまった。そして、こちらの国は政情不安で、権謀術数にも巻き込まれそうだ。もはや彼は波乱万丈を望まない。故郷に帰れさえすればそれでいいのだった。そこで彼は強大な権力者の庇護を受けて故郷へ帰ろうとする。しかしそれは対立の原因になってしまう。強大な国家権力と弱小なレジスタンスの争いである。自分が原因になってしまったことを思い悩む主人公。貧しいレジスタンスのリーダーが主人公を敵とする。そこで出てくるのがとある女性である。彼女が鍵になって対立が解消されてエンド。

 かなりごまかした印象はあるが、抽象的なプロットにするために仕方がない。いい出来だと思うが、主要な部分は後でオリジナル要素をねじ込んでまともな出来にしたい。

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