DAY289子どもとNZ 2024フットサルとタッチラグビー
(2024年の一年間、高校生の娘と小学生の息子、そして母である私の3人で「ニュージーランド暮らし」を決行します。このチャレンジの準備から現地での暮らし、帰国までの事実、そして気持ちをココに記録しておこうと思います。)
2024年11月のお話です。
ニュージーランドの今の季節は・・・なんというのだろう。おそらく初夏、かな。
日本のように暖かくなったと思ったらいきなり暑くなって夏!みたいな勢いというかメリハリがなく、こちらは何においてものんびり、ゆったり。結局冬の間も分厚いコートなんて着る機会がなく、買う機会もなく終わってしまった。マイルドです。
あちこちでずいぶん長いこと桜が見られたのですが、ようやくモリモリと緑の葉っぱが生い茂る季節となってきました。
親子のNZ留学体験記をコツコツ書くはずが、あっという間に数十日間単位ですっ飛ばしています。
相変わらず、毎日色々な出来事を体験しています。書かないと。
フットサル
サッカー大好き少年の息子。最近は、フットサルを始めました。こちらではサッカーのシーズンは冬だけらしく、チームも8月末で解散となってしまったのです。
その後はこんなにエネルギーを持て余した少年をどうしろっていうの!と思いながらも、毎日フィールドでヒーヒー言いながら、サッカーの相手をする40代後半のおばさん。
ホリデー中にサッカープログラムに参加はできたけれど、たったの4日間。不完全燃焼の息子。
この日をどれだけ待ち焦がれたことか。(息子もわたしも)
いよいよ始まりました。今度は室内でのフットサルシーズン!
所属していたサッカーチームでもフットサルのチーム参加をもちろん募集していたので、絶対にモレのないように申し込みが始まる日を待ち構えていたのですが、
息子曰く、「友達とやりたい」。
学校のクラスメイトで大好きな子がいるので、その子と同じチームに入りたいと。サッカーチームでも結局みんな学校が違っても仲良くなって良い感じだったのに。やはり学校の友達というのは特別なのですかね。
お母さん、頑張りました。
まずは運良く土日にお互いの家で遊ぶようになった息子と友達。息子たちが友情を深めるのと同時に、わたしも彼のママとなんとか仲良くなろうとせっせとメッセージを送ったり。
この一ヶ月の間に、その子のお宅にお泊まりもさせてもらいました。どんどん仲良くなり、わたしもなんとかニュージーランド英語のアクセントに慣れてきた頃。
聞き出しました。フットサルチームの名前。
しかしWebsiteに情報が見つからない。申し込み方法が分からない。
ということで、ママに聞いてみると、直接コーチに連絡してくれることになりました。
それからテキストメッセージをもらったり電話をもらったり。行き違いで連絡が取れない日が数週間続いたり。とにかく落ち着かない。
さっぱりシステムが分からず、ユニフォームの購入方法も分からない。
コーチはどうやら忙しいらしく、全ての質問に明快な答えをくれない。
「ああ、こんなことなら前のチームの方が大きい組織でしっかりとしていたし簡単だったなぁ」と内心思いながらも、息子のためだ。あきらめずに聞き続け、待ち続け、ようやく当日。
振込は済ませたし、初回ゲームの場所もわかった。だけど・・・正確な時間が分からない。しかもユニフォームはまだ手元にない。突然初回から練習試合、という仕組みにはサッカーの時に経験したのでわかっていたけれど。
本当にあるのか?誰からも連絡がもらえないまま、開始時間の2時間前。
「あそこのコートに4:30ねー See you soon!」
なるほど、これがNZ式か?
とにかく8月末のサッカー終了日から、この日(10月中旬)を楽しみに楽しみに、来る日も来る日も練習をしていた息子。どうにか大好きな友達とプレイさせてあげたい。
無事に指定の体育館に連れて行くことができ、友達とも合流。
ド派手な蛍光色のイエローTシャツを着ていた息子は、全身ブルーのユニフォームの仲間たちの中、かなり目立っていました。
スタンドから見ていると、チームメイトの一人が突然ユニフォームを脱いで、息子と交換。そのド派手なイエローはゴールキーパーにピッタリなのでした。
学校でいつも遊んでいる仲間がチームに二人いました。初めてのフットサルですが、サッカーとほぼ同じ。ただ室内でコートが狭いので、動きがさらに早く、試合の進みも早い。ように感じます。
それより何より最高なのは、室内なので雨でも嵐でもキャンセルされないので息子が可哀想などと思う必要がない。大草原のような広大なフィールドで子どもたちが走り回るサッカーも楽しかったけれど、涼しいスタンドにゆっくり座って高いところから息子の試合を見られるフットサルはまた格別。
サッカーと同じように親たちも全力で我が子のチームを応援。それでも相手チームの好プレイにも大拍手。
なんて楽しい放課後なんだろう。
これがまた毎週味わえるなんて。息子がスポーツを始めてくれたおかげで知れた世界。
試合が終わった後、始めてコーチにお目にかかれました。息子のクラスメイトのお父さんでした。メルギブソン(の若い頃)にそっくりでした。
そんな笑顔で、
「いやー、ごめんねー、スマホ壊れちゃって、今修理中で。昨日までビーチに遊びに行っていたし、連絡遅くなってごめんねー」
とのこと。
さらに、メルギブソンは続けます。
「Kennyのユニフォームはもう手配済みだから。今シーズンは出ないと言ってる子がいて、その子から借りてくることになってるから。来週には着られるよ。」
何もかも、心配ご無用なのでした。
その後、無事に全身真っ青なユニフォームに身を包み、毎週試合を楽しんでいます。つい先日は「今日活躍した選手!」として息子が選ばれ、メルギブソンからM&Mをもらいました。
わたしが「チョコレートはちょっとやめておきなさいよ!」と食べ過ぎ注意宣言をした直後。試合後の大汗の顔に満面の笑みでM&Mを頬張る息子なのでした。
タッチラグビー
さらにこの最後のTerm4(学校の4学期)。学校内のチームで「タッチラグビー」の選手募集の案内がありました。
タッチラグビーってなに?
息子に聞くと、「ラグビーは全身でタックルするけど、その代わりにタッチするの」
なんて可愛いんだ。
息子に言うと怒られるので(可愛いという言葉に敏感な年頃)、
「タッチラグビーもカッコいいね!やってみたい?」と聞いてみました。
学校で色々なスポーツをやらせてもらっているので、すでに何度も経験済みの息子。しかしチームに入ってゲームに出たりしたことはありません。
NZまで来たのだから、ラグビー(と言う名のついたスポーツ)をやってみたらいいのに!というわたしの勝手な希望を押し付けたのですが・・・
「やだよ」の一言。
うーん。もったいない。
そう思っていた数日後、息子を学校に迎えに行くと「おかーさん、今日先生からメールが届くはずだから、見てみて」
どういうことが分からず、チェックすると
「Kennyは、クラスでタッチラグビーに興味がある人いるか?という質問に手を挙げました。よかったら以下の手続きに従って、チームに申し込んでください」という簡潔で無理やりなメール。
え・・・やりたかったンだ。とニヤニヤしながら手続きをしました。
スポーツチームに入ると、こちらでは最近「Heja」というアプリを使うらしいです。
チームメイトの名前や練習と試合のスケジュール、参加・不参加の連絡、コーチからの連絡など、便利なコミュニケーションツールです。
良く見ると、息子のチームメイトはほとんどが女の子。
ああ、これか。きっと最初ためらったのはこれだな。
だけど、やっぱりやりたかったんだなー。
そしてタッチラグビーは「雨でもやります」とのこと。それはまた最高に楽しそう。
ついこないだの冬にサッカーの試合で走り回った広大なフィールド。今度はタッチラグビーの試合のために、たーーくさんのチームが集まっていました。
どんなルールなのか、どうすれば勝ちなのか、どこからどこまでがコートなのか。ラグビーについてさえ全く知識のないわたし。
始めて見た印象は・・・ユニフォームを着てやる、本気の鬼ごっこ。
ボールを持って走っている子を追いかけ、「タッチ!」と言いながらタッチします。そのタッチの発音が良すぎて(当たりまえ)、耳に心地よい。(のは私だけ?)
自分よりも背の高い(足も長い)、クラスメイトであり、チームメイトの女の子たちに名前を呼ばれながら、全速力で走り回る息子。さすがに日々の成果を発揮して足の速さは負けていません。しっかりチームに貢献して楽しんでいる様子。
ラグビーボールを普段のクセで、足で蹴っ飛ばしてしまうんじゃないかとヒヤヒヤしていましたが、そんなのは素人のわたしだけ。
芝生フィールドのど真ん中では陽気な音楽。
いくつも設定されたコートで、本気で追いかけっこをする子どもたち。
一生懸命声をかけながら、裸足で審判をするコーチたち。
コーヒーを片手に、大声援の親たち。
連れてきた犬たちもご機嫌に走りまわり、仕方なくついてきた中高生のお兄ちゃんお姉ちゃんは制服のまま裸足で芝生にあぐらをかいておしゃべり。
なんだここは・・・楽しいぞ。
それにしても、どうして平日昼間の3:30とか4:00から大人がこんなにいるのだろう?
仕事を抜け出して来ました!というよりも、明らかに朝からくつろいでいる雰囲気。
しかも、一緒に走り回って教えたり玉拾いしたり、全力で楽しんでいます。
ということで、Term4は忙しいのです。月曜日の放課後はタッチラグビーの試合。木曜日はフットサルの練習、金曜日の学校ランチタイムにタッチラグビーの練習、金曜日放課後にフットサルの試合。そして毎日公園のフィールドでサッカー練習。
もう夜8時過ぎまで明るいのですよ。恨めしい。お夕飯後でも十分間に合ってしまう。
あれだけ動いてもまだ「サッカー練習行くよ!(おかーさんも一緒)」とエネルギーの枯渇を知らない9歳男子。
スポーツの習い事、日本なら疲れるまでみっちりやってくれるのかな?こちらは練習1割。残りは楽しむ!という感じ。
こうして楽しい毎日を過ごしています。
が、恐ろしいことに、こんな生活もあと一ヶ月半でおしまい。
わたしの頭の中で「どうしたらここに残れるのか、どうしたらまたここに戻ってこられるのか、どうしたらまた同じ暮らしができるのか、どうしたら、どうしたら、どうしたら・・・」とぐるぐる回転をしている音が聞こえてくるのでした。