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コロナに負けない、切り替えスイッチの押し方*メモ

その昔、仕事人間だった私は、「主婦モード」に切り替えることに成功したことがある。

朝昼晩と夫が食事をつくり、私は仕事ばかり。小学生の娘と1歳になったばかりの息子を置いて、月に1度、一週間は東京のアパートに(自由が丘で手芸店を経営していた)。そんな暮らしは長く続くはずもなく、それは結局失敗に終わった。

すべての経験は「失敗」ではない、というけれど、あれはやはり失敗だった。しかも2度も。もちろんその経験があるからこそ今がある、とは断言できる。

辞めることを決断したばかりのときは、あまりに悔しくて怖くて心も体もズタズタになった。今より7キロはやせていた。

どん底に行くと、あとは這い上がるのみ。そう思えた時、ふと「私は主婦になるんだ」「子供たちの成長を見届けるんだ、まだ間に合う」という言葉がストーンと心に降りてきた。

それからは毎日食事をつくることも、「主婦の片手間程度」と割り切った仕事を追い込み過ぎずに適度にこなすことも、楽にできるようになった。

そうだった、そうだったよ。私は母親だった。忘れてた!と切り替えできた(自覚した)自分をハッキリと覚えている。

さぁ、やってみよう。
可愛い子どもたちとこれから何週間も、もしかして何ヶ月も、何年も?べったり一緒にいられる。

しばらく学校はない。幼稚園もない。仕事は延期。
この家で一緒に朝から晩まで暮らすんだ。

2020年初夏、真夏、秋、冬、そしてまた春が来る。
家族と一緒に家で過ごす一年を強くイメージしよう。

どうしてイライラするのか?
それは予測していないことが起こるから。
予定通りにモノゴトが運ばないから。

だったら、しっかりイメージすればいい。
これからはこうなる。

息子は私のやっていること、全てを一緒にやりたがる。何もかも自分でやりたい、やってみたい。
私と一緒に遊びたい、一緒にご飯をつくりたい。

仕事をしていたら「早く終わらせて」と背中に乗ってくる。お菓子ちょうだい、ジュースちょうだい、一日中要求してくるだろう。
そしていつものように「おかあさん、大好き!」と一日中言いながら抱っこをせがむだろう。
息子の前でしゃがんではいけない。すかさずよじ登ってくるだろうから。


娘は、やっていることを私に見て欲しい。
私に褒めてもらいたい。
認めてもらいたい。
たまには一緒にお菓子だってつくりたい。
弟を押し付けないでと思っているだろう。なるべくがんばるけど・・・優しい言葉をかけて、やっぱりたまにはお世話をお願いしてみよう。
そのかわりにときどき一緒にゲームをしよう。一緒に絵を描こう。

勉強しろとは言わない。でも将来どんなオトナになりたいか、ときどきゆっくり話をしよう。

具体的にリストアップして、できるだけ先回りしてイメージしておくこと。それがイライラ予防になる。

意外と楽になったことも多い。
早起きをしなくてもいい、お弁当を作らなくてもいい。お手伝いをしてくれるようになった。
習い事やお迎えなど時間に追われることがない。

これもしっかりイメージして書き出す。できなくなったことよりも、できることになったことを考える方が心の負担が断然軽いのだから。


目標もたてておこう。ひとことで言えば

一緒の時間を大切にしよう

ということだけど、とにかく具体的にしておかないと。

あたりまえをあたりまえと思わない。
「ありがとう」をたくさん伝えよう。
我慢と思わず、奇跡の一年と考えよう。
抱っこと言われたら必ず抱っこしてあげる。
見て見てと言われたらすぐに手を止めて見る。
関心を持ち過ぎず、感心の気持ちを伝えよう。
子どもを急かさない。時間ならたっぷりある。

やりたかったけど出来ないことは、子供たちの今と命を守ることよりも優先すべきなのか?よく考えよう。
急いでやるべきことではない、と割り切る。または一年かけてコツコツやる。工夫する。

今までの暮らしではできなかったことをやってみよう。

日光浴をする。
今までやらなかった季節の行事を丁寧にやってみる。
庭にリトルファームをつくる。
一緒に体を動かす。

自分のペースをくずされ、愚痴をいう機会も失い、終わらせたいことをプチプチと中断させられ・・・我慢の限界と爆発してしまった数日前。
一緒に寝ようと泣いてせがむ息子を突き放し、ひとり仕事部屋に隠れて涙がとまらなかった昨日。

まだまだ生々しく心の葛藤は続いている。

簡単に数日で切り替えスイッチをいれることはできないけれど、意識を変えていくことはできるはず。

ストレスに打ち勝とうと反発したり頑張り過ぎるのは、心身ともに数ヶ月ともたないらしい。

今必要なのは、この環境に適応すること。慣れること。自分の気持ちを少しずつ切り替えて、身の回りの出来事を静かに受け入れること。

子供たちが無言で私に向かって笑顔を見せてくる。笑顔を返せる気持ちじゃなくて、その態度がいやで目を背けていた。

「おかあさん、笑って」
「笑った方が可愛いのに」
「笑ったら嬉しくなっちゃうのに」

そんな無邪気な言葉を以前は言ってくれていたのに、いつのまにか無言になってしまったのは、私が心を閉ざしていたから。

子どもって本当にすごいな。
ありがとう。

一緒に楽しい思い出つくろうね。いつか「あのときは楽しかったね!」って思うだろうね。そう思ったら、イライラして過ごしている今があまりにもったいない。
いつか終わりがくるのだろうかって、途方に暮れていたけど、終わってしまうなんて寂しい、と思うだろうね。

タイトル上の絵は息子が描いたサザエさん。
だけどこれはきっとわたし。
怯えさせるほど怖かったお母さんの顔だ。いつもの息子ならもっとたくさんの色を使うのに。ごめんね。
笑顔のお母さんに戻ろう。戻りたい。

さてさて。
もっともらしいことを並べ立てたけど、すべては自分に対する戒めのコトバ、そして決意の記録なのでした。

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