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Program Note

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公演に寄せて書いたプログラムノートです。(一部有料です)
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#音楽

クラヴサンで描かれる『異国趣味』

クラヴサンで描かれる『異国趣味』

本記事は2023年3月3日に宝塚ベガ・ホールで開催の「宝塚ベガ・ホール いにしえのひびきにのせてチェンバロコンサート "チェンバロで描かれた『異国』」公演、および2023年5月28日に大阪 Salon deぷりんしぱるで開催の「中之島楽友協会サロンコンサート 中田聖子チェンバロコンサート「チェンバロの時間『クラヴサンで描かれた劇場音楽〜ラモーとロワイエ〜」公演、この二公演に寄せて書いたプログラムノ

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「遠景のバロック」 (Program Note)

「遠景のバロック」 (Program Note)

☆2021年9月19日に大阪 Salon de ぷりんしぱる で開催の「遠景のバロック」公演のプログラムノートとして作成した文章です。

-- Program --
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル Georg Friederich Händel (1685-1759) :
 ・シバの女王の入城 (オラトリオ「ソロモン」HWV.67 第3幕 シンフォニア)
   The Arrival of t

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ジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレの「クラヴサン曲集 5つの組曲」

ジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレの「クラヴサン曲集 5つの組曲」

本稿は2020年1月26日に神戸LA FLUTE ENCHANTEEにて開催した中田聖子チェンバロリサイタル「ジャン=バティスト=アントワーヌ・フォルクレ『クラヴサン曲集 5つの組曲』」のためのプログラムノートである。

・プログラム

ジャン=バティスト=アントワーヌ ・フォルクレ (1699-1782)

「クラヴサン曲集 5つの組曲」

Jean-Baptiste-Antoine Forqu

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イタリアの輝きと歪み

イタリアの輝きと歪み

本稿は2020年9月26日にSalon de ぷりんしぱるで開催の中田聖子チェンバロコンサート「チェンバロの時間 --イタリアの輝きと歪み--」公演のプログラムノートとして作成したものである。この公演では17世紀イタリアの音楽を中心に組んだプログラムをAaron Mean tone(1523)の音律解釈を用いて演奏した。

「チェンバロの時間 —イタリアの輝きと歪み—」

<プログラム>
・ヨハン

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「フランスの響き」

「フランスの響き」

本稿は2019年3月30日に神戸 LA FLUTE ENCHANTEEにて開催のチェンバロコンサート「フランスの響き」に寄せて書いたプログラムノートである。

2019.3.30 LA FLUTE ENCHANTÉE チェンバロコンサート「フランスの響き」

< Program >

ルイ・クープラン Louis Couperin (ca.1626-1661)
 組曲 ト調 Suite in g

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作曲家たちの筆録

作曲家たちの筆録

本稿は2018年9月8日にラ・フルート・アンシャンテ サロンにて開催された「Barocco Impression Plus! Vol.4 作曲家たちの筆録」公演によせて書かれたプログラムノートである。

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 オーボエとチェンバロのための作品は、その大部分は17〜18世紀のバロック時代に作られている。何故なら19世紀に入るとチェンバロは、音楽が演奏される状況の変遷を背景に表舞台から姿を消し

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チェンバロの時間 2018.1.27

チェンバロの時間 2018.1.27

本原稿は2018年1月27日に大阪のアンリュウリコーダーギャラリータケヤマホールにて開催された中田聖子チェンバロリサイタル「チェンバロの時間」公演のプログラムノートとして記したものである。

Program
フランソワ・クープラン : プレリュード 第2番(「クラヴサン奏法」より )

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