「フランスの響き」
本稿は2019年3月30日に神戸 LA FLUTE ENCHANTEEにて開催のチェンバロコンサート「フランスの響き」に寄せて書いたプログラムノートである。
2019.3.30 LA FLUTE ENCHANTÉE チェンバロコンサート「フランスの響き」
< Program >
ルイ・クープラン Louis Couperin (ca.1626-1661)
組曲 ト調 Suite in g (Pièces de clavecin)
プレリュード / アルマンド / クーラント / サラバンド / シャコンヌまたはパッサカイユ / サラバンド / パッサカイユ / シャコンヌ
Prélude [ non mesuré - Changement de mouvement - non mesuré ] / Allemande / Courante / Sarabande / Chaconne ou Passacaille / Sarabande / Passacaille / Chaconne
ジャン=アンリ・ダングルベール Jean-Henry D’Anglebert (1635-1691)
第3組曲 ニ短調 Troisième Suite en ré mineur (Pièces de clavecin)
プレリュード / アルマンド / クーランド / 重厚なサラバンド / サラバンド / ジーグ / ガイヤルド / ガヴォット / メヌエット / スペインのフォリアによる変奏曲
Prélude / Allemande / Courante / Sarabande grave / Sarabande / Gigue / Gaillarde / Gavotte / Menuet / Variations sur les folies d’Espagne
フランソワ・クープラン François Couperin (1608-1733)
プレリュード 第5番 (「クラヴサン奏法」より) Cinquème Prèlude en la majeur (L’art de toucher le clavecin, 1716)
第24組曲 (「クラヴサン組曲 第4巻」より) Vingt-quatrième Ordre (Pièces de clavecin, quatrième livre, 1730)
・大殿様たち (荘重なサラバンド) Les Vieux Seigneurs (Sarabande grave)
・若殿様たち (小さな主人の前で) Les Jeunes Seigneurs (Cy-devant les petits Maitres)
・人の心を射止める矢 Les Dars-homicides
・花飾り Les Guirlandes
・がらくた Les Brinborions
・素敵なバビシュ または おどけた恋 La Divine-Babiche ou les amours-badins
・美しいジャヴォット (旧題 王女) La Belle Javotte ( autre fois l’Infante )
・両生類 (パッサカリア) L’Amphibie (Mouvement de Passacaille)
ジャン=フィリップ・ラモー Jean-Philippe Rameau (1683-1764)
新しいクラヴサン組曲より Nouvelles suite de pièces de clavecin (ca.1728)
アルマンド Allemande / クーラント Courante / サラバンド Sarabande / 3つの手 Les trois Mains / ファンファリネット Fanfarinette / 凱旋 La Triomphante / ガヴォット Gavotte
< Program Note > 「パスカル・タスカンの楽器 と クラヴサン音楽」中田 聖子
・パスカル・タスカンの楽器
チェンバロは恐らく15世紀末頃から18世紀にかけて用いられた撥弦鍵盤楽器であるが、ご存知の通り、19世紀に入って音楽の表舞台から姿を消した楽器である。19世紀末にチェンバロは再度一部の音楽家たちによって復活の動きがあったが、
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関西を拠点に演奏活動を行なっているチェンバリストhttps://www.klavi.com