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君は僕に似ている

一人暮らしの私の部屋には
普段使わないマグカップがある

「最近、コーヒーが飲めるようになったよ」
笑顔の絵文字とともにメールが届く


ひと月に一度
私は娘と会うことを許される

今度会う時は、砂糖たっぷりの
コーヒーを淹れてあげよう
甘党なのはきっと私に似ている


どんどん私の背の高さに近づく娘
寂しさと喜びをかみしてめて

ずっと一緒にいられたら
どんなに良いだろうか

母親として‥

将来この選択が間違ってなかったこと
信じたい


だからね
ひと月に一度あなたの髪を
撫でながら
彼女の残り香を焼き付けて

笑うと私と同じ場所にエクボができるの
恥ずかしいけど
なんだか嬉しい

君は私に似ている
それが嬉しい

楽な生き方をできないけど
こんな私を許してね

君は私に似ている
だからいつかわかるから

私はあなたに生かされている


どうしても楽じゃない道を選んでる
砂にまみれた靴を払うこともなく
こんな風にしか生きれない
笑って頷いてくれるだろう 君なら


出典: 君は僕に似ている/作詞:石川千亜紀 作曲:梶浦由記

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