なごり雪

先日関東地方は珍しく雪が積もった、、

大人になるとちっとも嬉しくない
それなのに
悲しいことも、ツラいことさえ
すべて真っ白に、綺麗にしてくれる
そんな気持ちにさえなってしまう

15年前のあの日も
病室の外には雪

３月２日が近づくたびに
とてもせつない気持ちになってくる

もうすぐ15年になるのかと、、、
あの頃は泣いてばかりいて

あなたを忘れることだけを考えていた、、、
だんだんとあなたの年齢に近づいて

いまはあなたのことを忘れないように
あなたの生き様を
私はずっと胸の中に刻んでいる

誰もが“その時“を決められたら
どんなによいか
みんな最後は骨になり
骸となる

なのにあなたはずっと
私の中でいまでも輝いている
真っ白な雪のように

寒い日に冷たくなる私の手をとると
暖まるまで離さないでいてくれた

私が大人になって発達障害の診断を受けた時も
ただ、黙って抱きしめてくれた

あなたが癌の告知をされた時
悲しくて、、、
はやくこの現実から目を背けたかったけれど
あなたは強く生きることを身をもって教えてくれた

お母さん

私は元気です。

君の口びるが
「さようなら」と動くことが
こわくて　下を向いてた
時が行けば　幼い君も
大人になると　気づかないまま
今　春が来て　君はきれいになった
去年よりずっと　きれいになった

出典:「なごり雪」
作詞：伊勢正三
作曲：伊勢正三

なごり雪は母がいちばん好きな曲でした
もうすぐこちらも春です