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How to 街スナップ in バンコク

 2023年10月に短期でバンコクに遊びに行った。わずか2日半の滞在だったけど、街は新旧が入り混じっていて意外と面白かった。
 この記事では、スナップ写真そのものより、タイトルのように、バンコクでスナップ写真を撮るという観点から私の体験をまとめてみたい。

1. 通信

 短期の旅では限られた時間を有効に使いたい。SIMロックフリーのスマホを持っていれば現地用のSIMを出発前に買っておくのが簡単だろう。スワンナプーム空港でも買えるが、事前に買っておけば長いフライトのあとに面倒な事務作業をしなくて済む。
 私はTrue MoveのSIMを買って行った。着陸前の機内でスマホに入れておけば、たいていは着いた空港で電源を入れるだけで自動で使えるようになる。
※現地のキャリア(通信会社)が使う周波数にスマホが対応していることを確認しておくと安心です。
※現地用SIMは使用期間や通信量に合わせて選んでください。
※バンコク以外のエリアではキャリアによるサービスの違いがあるかもしれません。

2. 移動

 BTL(高架鉄道)と地下鉄の建設によってバンコクの移動は格段に楽になった。BTLを多用しそうな場合はICカードを買うと便利だろう。
※BTLのICカードはBTL専用です。名前はRabbit cardといいます。駅の窓口で購入します。駅では基本的に英語は通じるようです。Rabbit cardは地下鉄(MTR)では使えません。
※Rabbit cardの購入にはパスポートの提示が必要です。あと、電話番号を聞かれます。ただ、観光客も必要かどうかは不明です。私は現地用SIMに付いていた番号を伝えましたが、入力している様子はなかったです。

 BTLはタイ語でも「BTL(ビーティーエル)」で通じる。たとえば、BTLのプラカノン駅なら「ビーティーエル・プラカノン」で通じるはず。
 ちなみに、Siamは日本語ではサイアムと呼ぶが、タイ語ではシアームという。たとえば、巨大ショッピングモールのIcon Siamは「アイコン・シアーム」だ。シアームの声調は真ん中の「アー」が高くなる。

チャオプラヤ川のボート

 バンコクの市街地を南北に縦断する際にときとして便利なのがチャオプラヤ川を行き来するボートだ。とくに需要の多い桟橋は停船する船がわりと多く、使い勝手がよい。
 一口にボートといっても路線がいくつかある。船乗り場には路線図があるし、わからなければ行き先を言えば係員が教えてくれるだろう。一般的には「ツーリストボート」か「エクスプレスボート」に乗ることが多い気がする。

 チャオプラヤ川のボートの路線についてはサクさんの次のページが詳しい。

バス

 BTLや地下鉄が便利とはいえ、駅から離れた場所に行きたいときもある。そういうときにはやはりバスが便利だ。エアコンありとなしのバスがあるが、やはりエアコンありのバスが快適だ。
 とはいえ、何番のバスに乗ればいいか旅行者にはわからない。そこで重宝するのが、上のサクさんのページでも紹介されているViaBusというスマホアプリだ。
※ViaBusの公式サイトのリンクを貼っておきます。言語メニューを切り替えると英語になりますが、アプリストアへのリンクはタイ語のままでもわかるでしょう……。

3. バンコクでスナップ

 前置きが長くなった。ここからが本題だ。
 といっても、以下は私の個人的な興味と経験によるため、ひとつの参考として見ていただければ幸いである。

3-1 フアランポーン駅
 鉄道駅が好きな人にはいいかもしれない。
 現在のフアランポーン駅は発着する列車が少なく、適度に閑散としている。駅舎は欧州のかまぼこ型。

〔注〕治安問題に厳しい昨今、駅の写真をどこまで撮っていいのかよくわからない。私の場合、制服の男に写真を撮っていいかタイ語で聞いたら、ホームの先のほうを指して何か言われたので、条件付きでOKなのかもしれない。タイ語で返されてもわからないので適当に撮っていたのだが、注意されることはなかった。
 なお、写真を撮っていいですか、はタイ語で、
 thàai-rûup dâi mái khráp/khâ
 ถ่าย รูป ได้ไหมครับ/ค่ะ
という。カタカナだと「タイルーp・ダイメ・カッ」(女性の文末はカー)になるが、声調や有気音/無気音の区別があるので言葉で説明するのは難しい。

3-2 中華街
 フォトウォークで楽しいのはやはり中華街ではなかろうか。
 中華街といっても広いので地図を添付する。(旅zine用につくったもののコピーです)

 歩いて面白いエリアをあえて絞り込めば、上の地図の2つの黄緑色の破線エリアになるだろうか。
 1つめの《A界隈》は〈広東寺〉周辺から②の〈チャルンチャイ2〉の道を経てワット・マンコン・カマラワート(龍蓮禅寺)近辺に至るエリア。このあたりは似たような路地が入り組んでいるので、②の〈チャルンチャイ2〉の小道を中心に、あちこちはみ出しても面白い。
 ちなみに、バンコクの中華街は潮州系がベースなので、広東系の寺は異郷の寺ということになる(潮州語と広東語はほぼ別言語と言われる)。ただ、いずれも道教風であり部外者には潮州と広東の違いはわからない。

 中華街のメインストリートといえるヤワラート通りは金行街で、独特の雰囲気がある。金行にはカメラを向けにくいものの、雰囲気を楽しむにはいいかもしれない。

 2つめは、関帝廟から④のサンペン通りの一帯。
 一帯全部が巨大な商店街をなしていて、大通りを越えてずっと西まで続く。狭い道を多くの人が行き交うので写真は撮りにくいけど、それはそれで臨場感のあるスナップ写真が撮れるかも? 脇道や細い路地も面白い。

 蛇足ながら、アーケードの商店街は暗く、明るい場所との明暗差が大きい。商店街で撮った写真は残念ながらブレたものが散見された。ISO 400〜4000くらいをうまく使い分ければよかったと反省。

 中華街は上の2つのエリア以外にも東西南北に広く広がっている。もっと散策しても楽しいけど、時間が限られている旅なら、たとえば次のタラートノイに移動するのもいい。

3-3 タラートノイ
 私は行けなかったが、中華街の南側にはタラートノイと呼ばれるエリアがある。建築、アート、カフェなど目を引く場所がいくつかあるので、調べてみるときっと行きたくなるに違いない。

3-4 その他の市場
 個人的に市場が好きなので中華街以外にもいくつかピックアップしていた。私は行っていないが、以下の市場も面白そう。

・Wang Lang Market(王朗市場)ตลาด วังหลัง
  最寄り駅=BTSのサパーンタクシン駅
  もしくはボートでPrannok(Wanglung)乗船場(N10)

・クロントゥーイ市場
  最寄り駅=MRTシリキット王妃国際会議場
  朝早くから開いている

・プラカノン市場
  最寄り駅=BTSのプラカノン駅

3-5 パークローン花市場
 個人的にオススメなのがパークローン花市場だ。文字どおり花を扱う市場で、巨大な屋内市場だ。MRTのサナームチャイ駅から運河を渡った先にある。通路は広くないので撮りやすくはないかもしれないが、多くの人が出入りして面白く、同じような場所を何度も回ってしまう。
 2階にメシ屋があるので空腹で行っても大丈夫だ。

パークローン花市場の一角

3-6 メークローン鉄道市場
 ガイドブックに必ず載っている有名な場所だ。バンコク中心部からは離れており時間がかかるので私は行かなかった。

3-7 都会としてのバンコク
 これまでレトロな場所を中心に紹介してきた。
 バンコクは近年、大型のショッピングモールがつぎつぎに誕生しているので、どこか行きやすい場所のものに行ってみてもいいかもしれない。

3-8 屋台街
 バンコクは近年、規制が厳しくなり、またコロナ禍もあり、屋台が減少しているらしい。わざわざ行くほどではないが、もし夕方にAsokあたりにいるのならBTSのオンヌット駅に行ってみるのも一興かもしれない。BTS沿いに少し戻った北東側のソイ77/1が、ちょっとした屋台街になっている。

3-9 チャオプラヤ川
 川の写真はいいものだ。ただ、チャオプラヤ川をきれいに撮れる場所は少ないかもしれない。撮りやすいのは乗船場と歩道がある橋の上かな。あるいは船の上。ただ、屋上がある船は限られるし、揺れたら危ないので、船の上はあまり期待しないほうがよさそうな気はする。
 チャオプラヤ川を撮るための乗船場や橋は、太陽の位置や行きやすさと相談して決めるといい。私はラーマ1世橋(メモリアル・ブリッジ)に行ってみた。他にも特徴のある橋はあるので調べてみるといろいろ出てくるはず。

3-10 フジスーパー
 BTSのプロムポン駅からほど近い場所に日本食材を扱う「フジスーパー1号店」がある。面白そうなので行ってみたが、予想したより店舗が大きかった。日本のお菓子にタイ語のラベルが貼られて売っていたり、需要の大きさが想像された。
 付近には日本語の看板が多く、ちょっとしたリトル・ジャパンを形成していた。
 私は絵はがきを買いに行ったのだが、レジでポイントカードがあるのか聞かれた。当地では「メンバーシップがあるか」という聞き方をする。ない場合の答えは「マイ・ミー・カッ」(女性の文末はカー)だ。

4. 飲みもの

 タイの楽しみのひとつはまぎれもなく飲食だろう。
 基本的なことはガイドブックに載っていると思うので、ここでは思いついたことだけ書いておきたい。

4-1 タイ式のアイスミルクティー
 タイ語でchaa nom yen(ชานม เย็น)という。英語メニューにはThai teaとかThai milk teaなどとある。オレンジ色をしているので見た目はエグいけど、とくに歩き回ったあとには冷たく甘いドリンクがうまい。
※甘さ控えめがいい人は「ワーン・ノーイ」(wǎan nɔ́ɔi/หวาน น้อย)と言いましょう。語尾の「ーイ」を上げて⤴言います。
※タイティーだけでなく、アイスティーやコーヒーも基本は甘いので、ワーン・ノーイは重要フレーズです。

4-2 ミネラルウォーターを頼む
 メシ屋などでドリンクとして水がほしいときがある。
 ドリンクとしての水はタイ語で「ナーム⤴プラーウ」(nám-plàao/น้ำ เปล่า)と言う。ナーム⤴は上げ調子で、ラーウは低く抑える。
 「ください」と合わせて、
 アオ・ナーム⤴プラーウ
となる。

5. 深夜のスワンナプーム空港到着

 最後に、ピーチなどで深夜にスワンナプーム空港に着いたときについて。
 レートのいい地下階の両替屋は深夜には閉まるとの情報があり、私は目に付いた両替屋で仕方なく両替した。レートは恐ろしく悪かった。
 コンビニは2階だか3階だか、飲食店の並びの奥のほうにある。とりあえず水と軽食を買っておくと安心だ。

 長々と書いてきましたが、バンコクでの旅スナップという視点で私の体験をもとにまとめてみました。タイ語については私も初学者であり、またタイ語の情報はあふれているので、最小限としました。
 なお、ここに書いた情報はすべて2023年10月現在です。タイは刻一刻と変わっているので参考程度にご覧ください。
 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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