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#ビジネスにちょっとだけ役立つかもしれないこと 「ぐちゃぐちゃで、なにが悪い」

頭の中が、ぐっちゃぐちゃ。
机の上も、ぐっちゃぐちゃ。

机の上は、片付けても、片付けても元に戻る…。

これは...もしかしたら...。
頭の中を机の上で表しているのではないだろうか…。
ホント嫌になる...。

隣の同僚の席は、めちゃめちゃキレイ...。
自分の席を見返す、その違いに愕然とする。
ホント嫌になる...。

頭の中を整理しないと机の上も整理できないのか…。

頭の中=机の上。
この等式は成り立つのか?

さて、世の中ではシンプルにしようとする動きが働きます。

「シンプルな資料」、「シンプルなプレゼン」がもてはやされます...。
シンプルにすれば、それは分かり易いでしょう。

しかし、本当にそれで良いのでしょうか?

そこに何かが抜け落ちていないだろうか…。
シンプルにしたことで、他に弊害は出ないだろうか…。
そもそも混沌とした世の中をシンプルにできるのだろうか…。

そう思ってしまいます。

社会は、どんどん複雑になり、混沌としています。

様々な事象が複雑に絡みあい、それを解きほぐすのは不可能なのではないでしょうか?
それをムリに解きほぐそうとすると、より複雑になって返って来るのではないでしょうか?

僕の頭の中のように…。
僕の机の上のように…。

であれば、複雑なものは複雑なまま理解するしかないのでは?

複雑だからと放棄したり諦めたりすることではなく、むしろ複雑なまま受け止めることこそが『考え続ける』ことなのだろうと思います。
難しい事を「難しいですね...」で終わらせず、「難しい...」の向こう側を覗きにいくことが重要だと思っています。

いけないことは、「難しい...」「複雑だ...」で諦めて、「思考を停止する」ことです。

「難しいまま、複雑なまま、受け止める」、ということは非常に重要で、「難しいですね」で終わらせるのではなく、その難しくて複雑なものをそのまま受け止めてその先を考え続けるということです。
見たまま(複雑なまま)を感知して、複雑だな、難しいな、考えているだけじゃわからない...。
であれば、行動する、手を動かす。
その結果、ケガをする、失敗する。
そうかこれはダメなのか?
じゃあこれは?
と、試行錯誤を繰り返し、解釈する。
そうすることで、やっと意味づけができる(腹落ちする)のでは、ないでしょうか?

中学性の時、技術家庭の授業で、「ハンダゴテを作る」という課題がありました。ハンダゴテ自体は普通にできたのですが、どうしても自分の作ったものが信用できず、ハンダゴテのコテの部分を親指と人差し指でそっと摘んでみました。

それが、めちゃめちゃ熱くて!
びっくりするほど熱くて!
そしてすこし遅れて、ゆっくりと、激痛がやってくる...。


コテに触れた部分が、火傷して、水膨れになりました。恥ずかしくて、先生に言えず、ずっと教室の机のパイプ部分で冷やし続けていたことを思い出しました。
僕はハンダゴテはびっくりするくらい熱いんだ!という事を学びました。
いま思えば、滑稽な話です。ハンダを溶かすわけですからそりゃ熱いです。でも、触ってみたいという衝動を抑える事ができませんでした。

昔から好奇心は旺盛でした。いろいろなことを空想して、やってみて失敗して...。
その繰り返しです。

しかし、このような複雑で不確実な時代だからこそ、こういったものは重要なのではないかと、いま思います。中学生時代の僕でさえ、いろいろなことを行動しながら学んでいたのです。生まれて間もない赤ちゃんだってやっていることです。
手探りで探し、経験して、納得しているのです。

VUCA WORLDと言われるこの複雑怪奇な社会をシンプルに考えて理解することは、もはや不可能ではないかと思っています。
その複雑な社会環境のイメージはこんな感じです。これ、シンプルに受け止められますか?笑

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複雑なものは複雑なまま捉え、五感を使って動きながら考え、その事象を意味づけし、腹落ちさせる、そうしたところからイノベーションは生まれると考えています。
今の世の中には、とても重要なことではないでしょうか?

いわゆる、「センスメイキング理論」的な考え方です。

そして、それを伝えることが求められます。

近年、伝えることの大切さを非常に感じています。

「エトス ロゴス パトス」の呪文の上に「上質のストーリー」をのせ、「優れたレリック」で紡ぐのです。こちらも参考に。

伝える力の例として、星野リゾートの星野佳路代表は、星野リゾート100周年の時に「100 TRIP STORIES ~旅は魔法~」というイベントを実施しています。

この背景にあるストーリーとレリックが、以下です。

『星野リゾート(長野県軽井沢町代表:星野佳路)は、2014年、星野温泉旅館開業から100年を迎えました。100年目の記念として、海外の若者100人に日本文化を体験していただく「100 TRIP STORIES(ワンハンドレッドトリップストーリーズ) ~旅は魔法~」を実施することとなりました。旅を通じて、他国の人々と触れ合い、親交を深めていく、「旅とは、世界の人たちを友人として結んでいく魔法である」と考えています。その仮説に基づき海外の若者が日本を知り、日本を感じ、日本の人々に触れる旅をリアルにレポートしていただくことで、旅が持つ可能性を証明していきたいと考えております。
2015年には星のやバリの海外展開がスタートいたします。日本発のホスピタリティサービスの確立を目指すと共に、この先100年後がどのような世の中になっているのかを真剣に考え、今後も観光業の発展に注力して参ります。』


この「旅は魔法」というレリックが美しく、心に刺さります。

とても、素敵な言葉だと思います。

旅への思いが、ひしひしと感じてきます。

星野リゾート100年の歴史のストーリーが情景として目に浮かびます。そして、いま現在も様々な施設を運営しながら魔法かかけ続けています。

さて、脱線しましたが、「複雑なものは複雑なまま、難しいものは難しいまま」捉え、「難しい」の向こう側を探すために思考を停止しない、思考を停止しないために、五感全てをフル導入して感じ、意味づけを行うこと。

これからの社会を生き抜き、そして成長する術ではないでしょうか?

そして、最大の悪は「思考停止」です...。



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