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焼酎のお湯割りでおうち飲み

寒くなりましたね。
失礼ですが、今晩、あなた、おひとり?
もしもおひとりなら、どうですか、今晩は冷えた体と心を慰めるために、おうちでひっそり、焼酎のお湯割りでもすすってみては?
芋焼酎あるいは栗焼酎なんか、いかがでしょう。
ツマミはさつま揚げとか、シンプルに豚を焼いたものとか。

街の喧騒を離れて、ひとり飲むのも良いものです。


なぜ焼酎のお湯割りなのか


基本、僕はお酒なら何でも好きです。
いちばん好きなのはシャンパンですが、ひとりで飲むには、ちともったいない。だって瓶一本、ひとりでぜんぶ飲みきれないし。そもそも寒い晩、ほっこりとあたたまるには適していない。

たんに熱くなりたければ、ウォッカでもよいと思います。
冷凍庫でとろ~んとなるまで冷やしたウォッカを、キュッと一気に飲みほして、店の外に出て、月に一瞥をくれてやり、カツカツカツと歩いていく-、それはそれでよい。
でも飲んだあと、ふにゃふにゃとお布団にもぐりこんで目を閉じるだけというのなら、やっぱり焼酎のお湯割りではあるまいか。

日本酒だと、ツマミにも気をつかいます。
この純米大吟醸の香りと舌触りを楽しむなら、せっかくだからツマミとしては…、といろいろ考えてしまう。
事はワインでも同様です。
組み合わせ(マリアージュ)にこだわるから、支度に時間がかかります。パン屋はあちら、チーズを買うなら向こうのお店と、なかなかすべてが一度に間に合いません。
日常の、それなりに忙しい暮らしのなか、それなりに疲れているなか、そこまではなかなかできません。
とっておきの自分自身へのプレゼントは週末にとっておこうとも思います。
そもそも寒いとそれだけで疲れますよね。「夏バテ」ならぬ「冬バテ」。

そういうわけで、ラフにざっくりと、普段着でのんびりしたいとき、ルーズに寝巻きで飲むのがゆるされる、それが焼酎のお湯割りではないでしょうか。

焼酎のお湯割りの飲み方について


焼酎のお湯割りを飲むのに、たいしたマナーなどありません。是非気軽に好き放題やってください。お湯と焼酎の割合に関して言えば、5対5を基本に、ちょっと淡いのが良ければ6対4、ちょっと濃い目が良ければ4対6。
かんたんでしょ。

ただし、「まずお湯を入れ、次に焼酎を入れる」、この順序だけは間違えないこと。
ものごと、なにごとにも、〈最低限の礼儀〉があるものです。
焼酎を作る人のご苦労と、飲む人の感謝とが、しっかりと結ばれる点が、この〈最低限の礼儀〉のなかにあると考えるのが、僕の〈勝手なこだわり〉です。
あんまり礼儀作法にこだわりすぎると、茶道のようになってしまって、それはそれでめんどうくさくて、つらいものがあります。だから〈最低限〉でいいんじゃないかなあ?でもたとえ〈最低限〉でも大事にしたい。
柔道の試合だって、「礼で始まり、礼で終わる」でしょ。
飲食は、「『いただきます』で始まり、『ごちそうさま』で終わる」もの。
食材の収穫・捕獲から口に入れるまでが、〈作業過程〉であってはいけないと思うのです。

〈最低限の礼儀〉

〈最低限の礼儀〉までなくしては、僕たちは人間ではなくなってしまうのでは。野獣、怪物のたぐいになってしまうのでは。
(ちょっと大袈裟かしらん。でも漫画『寄生獣』のファンだったら、僕のこの気持ち、わかってくれると思う)。

例えば、以前、あるチェーン店の居酒屋に芋焼酎「佐藤」が置いてあったので、嬉しくなって注文したら、若いバイトが湯呑に焼酎を入れて水を加え、電子レンジであたためて、持ってきました。
ただただ、たいへん驚愕いたしました。
絶句して、文字通り何も言えませんでした。


いずれにせよ、焼酎のお湯割りは、飲んだ翌朝、さほど頭が痛くならないのも、長所のひとつです。
そんなわけで冬、僕の日常にはこれが手放せません。
是非、みなさまにも、オススメしたく思い、筆をとりました。
ではでは。


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