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ボクの戦争論

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#戦争

戦争博物館と郷土愛の謎 ―呉・知覧・鶉野・東大和

呉 僕が2017年に訪問した呉の大和ミュージアムには、呉の郷土愛への、ある種の〈おもねりへつ…

西願広望
1か月前
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東大和市旧日立航空機変電所訪問記

ヘッダーの画像は、米軍の爆弾の模型。 「さわらないで(ばくはつはしませんが)」の注が可愛…

西願広望
1か月前
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美術館と博物館

美術館 美術館は楽しい。 なぜなら芸術作品は、芸術家が観てもらうことを想定して、作っている…

西願広望
2か月前
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京都と姫路で戦争と平和を考える

8月19日は京都 リニューアルしたばかりの、立命館大学国際平和ミュージアムを視察。 まずは…

西願広望
2か月前
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戦争SFアニメ映画「スカイ・クロラ」。
心に残ったセリフ。

「可哀想なんかじゃない。同情なんかで、あいつを侮辱するな。」
 ーある女指揮官のセリフ。

「明日死ぬかも知れない人間が、大人になる必要あるのでしょうか。」
 ーある少年兵のセリフ。

西願広望
2か月前
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戦後の有名な伝説に「みんな貧しかった」伝説がある。
ほんとうだろうか。

「貧しかったので、野菜を買うために着物を売った」と聞く。
ならば、着物を買った農民は、よろこんだのではないか。

「すべて焼き尽くされた」と言うが、嘘だ。
空襲の標的は都市だ。農家は無事だったはずだ。

西願広望
2か月前
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開高健『輝ける闇』を読んで

noteで、元女子校文芸サークル部員が開高健『風に訊け』を紹介していた。 ニヤニヤと、たしかにあの才女が好きそうな本じゃわいと思いながら、ふと思い出した。 開高健って、ベトナム戦争に行っていなかったけ…。 実を言うと、僕はいまインドシナ戦争について調べているところ。 せっかくだからと、開高健『輝ける闇』を買った。 迫力があった。 小説ではない。従軍記者としてのルポルタージュだ。 モデルがいるのであろう、魅力的な登場人物が次から次へと登場する。 ウェイン大尉 例えばアメリ

次の軍事作戦を妄想する ―積極平和主義

井上幸治は、歴史家は小説を読まないと、頭がかたくなっていけないと言ったという。 小説を読…

西願広望
8か月前
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クリストファー・コーカー著『戦争はなくせるか?』を読んで

戦争の自律性クリストファー・コーカー著『戦争はなくせるか?』奥山真司訳(勁草書房、2022…

西願広望
9か月前
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徴兵制の虚実

井上達夫氏の主張井上氏の『世界正義論』(筑摩書房、2012年)は良かった。 「市民的政治的…

西願広望
1年前
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必要悪は必要最小限で

小野寺元防衛大臣への違和感7月19日のBSフジLIVEプライムニュースでの、小野寺五典元防衛大臣…

西願広望
1年前
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まぶしい瀬戸内海と被曝の孤独

善通寺2月20日快晴、岡山から南風9号に乗り、瀬戸大橋を渡って、香川県善通寺へ。 めざすは旧…

西願広望
1年前
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空爆のコストパフォーマンス -第一次世界大戦下のフランス軍

偵察・砲兵隊支援・空爆(1914-1915)開戦当初、フランス軍の飛行機は偵察と砲兵隊支援のため…

西願広望
1年前
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もしも空を飛べたなら -第一次世界大戦前夜

クレマン・アデールの夢クレマン・アデール(1841-1925)はフランスの発明家だ。 1886年、コウモリ型の飛行機械エオール号を製作した。エオールとはギリシア神話に登場する「風の支配者」だ。彼はエオール号を飛ばすために実験を繰り返した。 1891年には公開実験をおこなった。 それを視察した陸軍大臣は、アデールに資金援助を申し出た。翌年、アデールと陸軍省は正式に契約を交わした。一人のパイロットと二人のアシスタントあるいは爆発物を、高度数百メートル、時速55キロで、あらかじめ決