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「海外出張は場数!修羅場の数だけヒトは強くなれる」の巻


You are insane!!
 =正気じゃない
You are crazy!!  =馬鹿げてる
You don’t have to come here!! =来る必要無し
Wasting time!! =時間の無駄

会議室でこんな感じの英語を面と向かって言われたら、皆さんだったらどう思われますか?

これらは、先日南米出張した際、販売代理店から言われた実際の言葉です。振り返っても中々ひどい言葉の数々w



◯ 出張におけるジブンのスタンスとは?


上記出張時での打ち合わせの相手は、販売代理店の社長、副社長、取締役。一方日本側からはマネージャーの身分である私。海外出張におけるジブンの意識としては、お互いの職位やタイトルに関係なく、まずは相手の言い分を聞く、それを受けてこちらも言うべき事は言うというスタンスで臨んでいるので、誰がでてこようと、あまり気にしていません。

というのも、シンガポール駐在前に、上司から、
「あなたを◯◯会社のシンガポール販社の代表として派遣します。だから、あなたは会社の代表として、ジブンで判断して決めて、実行して下さい」と言われた言葉を今でも覚えています。

これってそれだけの裁量権を与えられているからできることでもあるのですが。要は「それは上司が決めたことだから••••」とか、「社内の上司と確認して決めます•••」等、ついつい使いたくなってしまう言い訳の文言を、一切使えない環境に置かれる事になります。

キツイといえばきついのですが、裏を返せばジブンで考えたことができるわけなので、サラリーマンの身分であってもやりがいのあった仕事だったと思っています。

そして、ジブンで判断すると言うことは、必然的に責任が伴うことになり、「やる」という覚悟が決まります。加えて、会社の上からの指示ではなく、自分がやりたいことをやれているのであれば、内発的な動機から行動ができ、それで結果として成果を得ることができれば、やっぱりこう言った仕事が面白く、それこそ仕事の醍醐味なんだと思います。

シンガポール駐在経験から、人は置かれる環境によって、変われるものと言うことを自覚した期間でもありました。

話しを少し戻すと、海外営業をこれからもう20年ぐらいやっていますが、上記のような罵声を言われたのは、正直初めてでしたw なぜそういう言葉を出させてしまったのか、その詳細は書けませんが、それだけ相手も自分達のビジネスをどうにかするために必死だったという事です。

その市場の事は、販売代理店である彼らの方が当然知っていますし、日本から来た身で何を知っているんだ、と思うのはごく普通の事。

でも、だからこそ相手が主張する言い分について、その背景を支えている部分をしっかりと理解する必要があると思っています。彼らが思っている以上にイメージや印象で話をしてくる事が多いので、共通言語である数値をベースに、会話する事が重要なんですよね。

そして、交渉というのは、やっぱり始めをどう持っていくかで、大体決まっちゃうんですよね。Win-Winとは言うものの、実際のところはお互いイーブンに持って行くのはかなり難しいと思います。

なので、アンカリング(最初に提示する条件)が大事であり、ここで相手の認識をどうコントロールできるかで、ほぼ方向性が決まってしまいます。

あとは、お互いが妥協できる範囲はどのゾーンなのか、それを見極めていく事が交渉なんだと思っています。

話しをどう進めるのか、こう言ったテクニカルな事ももちろん大事なのですが、それよりも海外との交渉は、もうやっぱり経験を踏んでいく他ないと思います。

面白いことに、どんなに雰囲気の悪い打ち合わせでも、海外(欧米系)では打ち合わせが終われば、普通に話せる仲に戻ります。実際、上記の言葉を言われた打ち合わせ後に、近くのイタリアン料理を一緒に食べに行きましたしね。

この辺りは、日本というかアジアの文化とはちょっと違うところだと思います。日本だったら、中々無いですよね、そんな険悪な感じの打ち合わせ後に飯を一緒に食いに行くとか。


◯ 海外営業を通して得た経験


なんだかんだで海外営業を通して、色々と経験はさせてもらいました。それこそ入社したての時は、海外からかかってくる電話にビクビクしながら取ってましたし、アメリカ人が海外から日本へ出張に来る度に、早口の英語を必死になりながら聞き取って、ホワイトボードに議事メモを作成したり等。

また、アメリカ出張の際は、まず始めに「何しに来たんだ?」というスタンスでローカルの人達は待ち構えていることが多かったですね。当たり前のことなのですが、彼らは現実主義者なので、要は何のためにという目的がしっかりしていないと、ダメなんですよね。

いわゆる表敬訪問と言う概念が、世界では通じない社会があると言うことを学びました。東南アジアなら、まだ通じやすいので、日本にとっては、やっぱりアジアとビジネスをやる方が文化的な価値観からもやり易いんだと思います。

海外営業として働いている人達からすれば、こう言った事は、当たり前と言えば当たり前のことであり、皆さん、それぞれ何かしらで、似たような経験をきっとしされているとは思います。

その中で、1点、私が経験した珍しい事と言えば、海外販社の最前線で、事業撤退を経験した事です。これはきつかったですし、さすがにもう2度とやりたくない仕事でしたね。

上記のシンガポール販社に居た時に、突然、日本から事業撤退の話が降ってきました。予兆があったと言えばあったのですが、ジブンとしては、まだまだこの事業領域でやれたのでは?と、今でも思っています。

それでも、会社が選択と集中をもとにした決断ですので、粛々と従い、事業撤退に関する説明を、①販売代理店、②ディーラーに対して行い、そして、③従業員への解雇通知及び退職交渉、これらをやりこなしてきました。

今まで販売拡大のために取り組んできてくれた仲間を、ジブンの手でとどめを刺したようなものなので、さすがにもうあのような経験はしたくないですし、させたくない思いです。

このように小さな事から大きな事まで、これらの一つ一つの積み重ねを通して、今のジブンがあるとは思っています。


◯ 出張に対するイメージは?


海外出張と聞くと、皆さんどうでしょうかね、モチベーションアップに繋がり、良いイメージを持ちますかね?それとも、プレッシャーの方が強い感じでしょうか。

私の場合、仕事で海外に行く時には、もはや飛行機に乗るのも、海外に行くのもワクワクと言う感覚はもはや全くなく、やる事をとっとと終わらせてしまいたい気持ちが強いですw  アウトプットが全てですので。

それでも、せっかく行くのであれば、その国の文化や住んでいる人達がどんな事を考えて、暮らしているのか等、できる限り吸収したいと思い、ちょっとした隙間時間を使って、街を歩いてます(もちろん、どこが安全で危ないエリアなのかを、現地の人やタクシーのドライバーさんに色々と聞いた上で)

ひょっとしたら、それらがきっかけとなって、プライベートでその国に行きたいと思うようになるかもしれませんしね。何事にも興味を持って接して行くのが大事!

ではでは、今日も1日頑張っていきましょう〜!

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