法律違反よりマナー違反の方が騒がれる社会

歩きスマホで注意されたことのある人は多いだろう。僕もその一人だ。小説の続きが気になって読んでいた。しかし強要罪や脅迫罪はあまり騒がれることはないが、歩きスマホなどのマナー違反はよく騒がれるのはなぜだろう?

日本の社会はずいぶんと進歩したと思われる。
しかし日本社会が歪んでいるのは多くの人が感じているだろう。

日本人の元来の気質が悪いのか、それとも先進国になると必然的に歪んでいくのだろうか?
経済学者のヴェブレンによると、有閑階級(当時の金持ち。現代日本人のほとんど)は、消費選好において利便性より顕示欲が勝ることになる、らしい。詳細は忘れてしまったが、今の日本はまさにそうである。消費だけでなく、あらゆる場面でその傾向は観測できる。

若者のルッキズム、大型バイクに乗りたがるバブル世代、おしゃればかりしている年配の方々、就職面接でのコミュニケーション能力万能主義の風潮、などを見るに、歪んでいくのは避けられないようにも感じられる。

法の精神の授業をした方がいいのではないだろうか? 法治国家である自覚を持っていない。情治主義とでも形容するべき社会になりつつある。

少なくとも、軽犯罪法や刑法(とくに強要罪や脅迫罪)はしっかりと理解して行動した方が良い。
今日、僕が(歩きスマホではないが)マナー違反をしてしまったようで、お年寄りの機嫌を損ねたのか、進路妨害をされた。般若の形相でにらんでおられた。繁華街には滅多に足を運ばないが、用事があったので立ち寄ったら、どうにもマナー違反をしたようである。
にらみつけて道を通さないのは確かに刑法違反として立証するのは困難かもしれないが、マナー違反に対してなら法律違反など取るに足らない、という雰囲気が街の至る所に存在するのは確かである。
やはり、国をあげて、法律教育を全国民に行った方が良いのでは? 土木工事ばかりしているよりは良いお金の使い方だと思うが。

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