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第275回 【筋トレ日誌 その他日々是】266(2022/1/16)▲▲喉元過ぎた頃だからこそ、備えたい▲▲

この週末は、
期せずして『津波警報』を
見聞きした方も多かったのではないでしょうか。


私は出先でNHKを見ていましたが
かつての津波災害の教訓からでしょうか、
『つなみ』『にげて』等々の平仮名のテロップが流れ
切迫した状況があらゆる世代に伝わるよう
改良されたようです。


日本でも奄美大島で1メートルを超える
津波を観測したそうです。
1メートルの津波は可愛いもののように思えますが、
数十センチの津波でも人間の体は
流れに持っていかれると言われますから
十分に大きな波が来たと考えるべきなのでしょう。


トンガは遠く離れた南太平洋の話、
と安易に考えてもいけないかと思います。
昭和35年・平成22年に発生したチリ地震の際も、
17,000キロ以上離れた南半球から
大津波が押し寄せたといいます。


人間は都合よく
過去の出来事を上書きできる習性があるようで、
ちょうど今こそ過去の教訓を振り返るには
良い時期かもしれませんね。


個人的には
吉村昭の『三陸海岸大津波』
リアリティがあるルポ作品ではないかと思います。




この作品では吉村昭が
南三陸でのじつ取材をもとに
「明治29年津波」
「昭和8年津波」
「昭和35年津波(チリ地震)」
の住民からの証言をまとめていますが、
3.11の記憶がある者にとっても衝撃です。


明治29年の大津波は
津波の高さが40メートルから50メートルにも及び、
犠牲者は2万人を越したとも言われます。
遺体を捜索する描写は、
あまりにも生々しく息をのみます。


そして何よりもショッキングなことは、
当地の人たちですら過去の津波の教訓が
伝承されていなかった、ということでしょう。


当地の方たちでさえ
過去の悲劇を知らされないままにいたとするならば、
被害を受けていないエリアに住み人たちにとっては
一過性で気にかけることはあっても
徐々に忘れてしまうことも不思議なことではない、
かもしれません。


今こそもう一度過去の教訓から学び
有事への備えを確認するときかもしれませんね。
喉元過ぎれば熱さを忘れる、とも言いますし。
奇しくも、
1月17日は阪神淡路大震災が
発生した日でもありますので。

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