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物知りでおわるな

これは、大学を卒業するときに恩師にかけて頂いた言葉であった。

あなたは何故学ぶのか?

そう問いかけられたとき、皆さんなら何と答えたのだろうか?

当時の私には、上手く答えられなかった気がする。思考し、言葉は浮いてくるのだが…どれもしっくりこなかった。其れではないと学びの断片を見つめることしかできないでいた。

そんな、私の姿をみて先生は爆笑していた。

「大変君らしいな。君ならいつか心配しなくても学びの本質に気が付くだろう。私は、今日の良き日に、言葉を贈ろう。」

【物知りで終わるな】


先生は、私に笑いかけながらそのことばを贈ってくださった。

現在の私は、幾許か何故学ぶのか?に対しての答えらしきものを抱えられるようになったかもしれない。

私の学びは、生かすためにある。

先生の【物知りで終わるな】という言葉を受け継ぐとすれば、闇雲に知識を蓄え続けるのではなく、自分の成すべき事のために生かし、還元してゆくことである。

知識を集めることは、楽しいことであるし、詳しくなると言うことは、可能性を広げることであるとおもう。

しかし、気を付けなければならない事もある。知識で肥えて、知識を所持する事が目的になることである。知識を獲得することだけでは、自己満足あるいは自己陶酔に陥る可能性がある。

人は、百科事典に必ずしもなる必要はなく。

最も大切なのは、獲得した知識や経験を自分なりにまず、活かしてみることにあるように思う。


仮にその時、専門用語をしらなかったとしても。

実際に自分の中にある知識の蓄えを形にできるなら、表面的な言葉を知っているだけよりも、遥かに素敵で有益なことだと感じる。学びとは?の根幹さえあれば、あとは必要なものを補えばそれからでも充分こと足りる。

皆さんにとっては、如何であろうか?

ふと考えを巡らせていただけるなら、嬉しいものです。

卒業の時期には、様々なことを想いだす。


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