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2020年6月13日 ブラック、フルブローグ、ローファー

Siroeno Yosui の完成したばかりのビスポーク靴を囲みながら、作り手たちにこだわったところや苦労したことなど話してもらうシリーズです。

今回は、タイの方からオーダーいただいたこちらのローファーについて話してもらいました。

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(左:片岡謙、右:高井俊秀)

謙:雰囲気いいよなぁこれ。

高井:雰囲気いいですね。ブリティッシュスタイル

聖(私):たしか、きっかけはインスタグラム?

謙:そうそう。インスタに載せてたローファーに興味持ってもらえて。

(Instagram に載せていたローファーです)

謙:メッセージもらって、そこからチゼルがいいっていう話とか。あとはブリティッシュスタイルが好きっていうことだったんで、それならそれに寄せていきましょうかという話になって。インスタのローファーをベースに全体の線のバランスを調整しました。

高井:ちょっとゴツめのチゼルにしたって感じですよね。

謙:そうですね。細長すぎるチゼルだとあんまりブリティッシュ感がないというか。たとえばサンプルのこのレイジーマン

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(左がサンプルのレイジーマン、右にあるのが今回製作したローファーです)

謙:ここまで細いとあんまりブリティッシュ感ないかなっていう。

高井:そうですよね。

謙:これはこれでいいんだけど、ちょっとフランス靴っぽい雰囲気というか。なので、元のローファーをチゼルにしつつ、ブリティッシュになるように調整していった感じです。

高井:履き口とかもそうですよね?

謙:そう。元のローファーよりも履き口狭くして雰囲気ちょっと変えてますね。足入れは結構きついけど、入ったら履き心地良いっていう。

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謙:甲まわりの線のバランスも結構気を使いましたね。中足骨っていう骨があって、その上に縫い目がくると痛くなるんで、そこをギリギリ避けつつ、その下で締めてくれるようにライン引くというか。

聖:へぇ。そんなところにも苦労が。

謙:縫い目がくると固くなって痛くなるんで。中足骨をギリギリ避けてその下で締まるようにラインを狙いつつ、全体のバランスも調整していく感じです。

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(ここの線が中足骨に当たらないように線を引くそうです)

謙:あとはつま先の長さとか。

聖:つま先が長い?

謙:そう。元のローファーはつま先が短めで、仮縫いはそっちに寄せて作ったけど、なんか微妙な感じになってしまって...。チゼルやからかな。つま先をちょっと長めにとったほうがぜんぜんカッコいい。

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(チゼルトゥ向けにここを長めにしたそうです)

謙:革もいいですねぇ。やっぱり

高井:いいですね。アノネイ

謙:これはアノネイのスタンダードというか、よく使われるやつですけど、やっぱいい感じがするなぁ。つりこんだときにわかりますね。

高井:磨いたときも映えますよね。

謙:あとメダリオンはお気に入りの王冠デザインです。

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(王冠デザインのメダリオン)

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(ベースになったローファー、仮縫い靴、本靴を見比べています)

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謙:いいよなぁ、この感じなぁ。カッコいいよなぁ。雰囲気が

聖:(ずっと言ってる...)

高井:ブリティッシュスタイル!

聖:(何回言うねん...笑)

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サポートいただいたお金は、全額職人に渡させていただきます。試作のための材料費や、靴磨きイベント等への参加費の足しとして使ってもらいます。