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ピスコ葡萄(芳香種)について

今回はピスコ葡萄品種の中の芳香種の4種類をご紹介していきたいと思います。

アルビージャ(Albilla)
このブドウの房は非常に大きく、円錐形をしている。果実は丸く小さく、果汁は少ない。果皮は厚く、淡緑色から黄色。
アルビージャ種は芳香品種に入っていますが、他の芳香種と比べると香りが豊かではありません。ハーブ系のキリッとした香りとライムやリンゴのような独特の香りを楽しめます。更にはバニラやシナモンといった樹木系の香りを感じることができます。
口に含んだ時の甘みと戻ってくる果実や蜂蜜のような風味が特徴的です。

イタリア(Italia)
芳香種の中でも人気の高い葡萄で、味は大きく綺麗な黄緑色をしている。イカ地方など日光の強いエリアではこの黄緑色が黄色に近い色となり、金色に見えることもある。皮は厚めだが、果肉がしっかりとしており糖度も非常に高い。ピスコ生産エリア全域で栽培されている人気品種。
イタリア種はライム、レモン、ミカン、レモングラスといった爽やかな芳香を特徴とした葡萄。更にはレーズン、蜂蜜、ジャスミンの花のような特徴的な感覚も持ち合わせている。葡萄の熟成具合によってはパッションフルーツやパイナップルといったトロピカルフルーツの香りを感じっることもできる。
口に含んだ時には香りと共に果実の甘みが広がるため、アルコールが控えめに感じるだろう。その後にライムの爽やかさと蜂蜜のような優しい感じが口に広がるのが特徴。

トロンテル(Trontel)
房も実も両方とも小さなもので綺麗な黄緑色の葡萄である。日差しが強いエリアではこの黄緑色が茶色っぽく焦げてしまうことがある。
この品種は香りの強さが特徴的でボトルを開けた口からかなりの香りを感じさせる品種である。ライム、レモングラス、柑橘系の花、ジャスミンを感じさせる強く刺激的な香りを楽しませてくれる。同時にシナモンやレーズン、スモモ、蜂蜜といった要素も細かに感じられる。
口に含んだ時にはアルコールの存在感は残るものの、オレンジ系の花の香りと柑橘系の果実加えて蜂蜜のような甘さを楽しむことができる。非常に女性のような華やかさを持ち合わせるピスコとなる。

モスカテル(Moscatel)
芳香種の中でも唯一赤葡萄であるのがこのモスカテル品種。(もちろんグリーン葡萄のモスカテルもありますが、ピスコは主に赤葡萄品種で作られています。)
房も実も小さく、果汁も少ないのでピスコの生産が難しく、この品種でモストベルデを作るメーカーは非常に少ない。
しかしながら葡萄自体の持つ香りは非常に力強く、薔薇の花のような強い芳香に加え、スモモ、ライム、リンゴ、バニラ、ミカン更にはジャスミンといったバリエーションのある香りを生み出す。トロンテル種とは対照的に優雅さを表現するまさにプリンスのようなピスコです。

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