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ペルー大統領選挙決選投票の結果は・・・

開票率100%となっているが、ケイコ・フジモリ候補は「JNEが違法な行為を再検証し、我々の(抗議に)大いに納得できるようにするべきだ」と発言した。すでにONPEの最終アカウントが終わっているが、まだ無効請求票の重要な部分のチェックが残っているとし、これをチェックすれば、ケイコ氏のクレームの趣旨に納得すると述べている。さらに、自分は“反乱者”ではないし、選挙結果を認めないわけでもないとし、無効請求をJNEが分析すれば”国民の真意“を知ることができると指摘している。この点でサルバドル・デルソラル元首相は、不正選挙を告発する法的根拠はないし、新たな選挙を招集する必要もないとし、JNEの公式な結果発表を待つとトゥッターで発言している。

現在のところ、不正があったと集計再検証を含めて100.00%がカウントされ(15日午後15:19時点)、ペドロ・カスティジョ候補50.125%(8,835,579票)、ケイコ・フジモリ候補49.875%(8,791,521票)、票差44,058票

この点に関してサガスティ大統領は「大統領選決選投票に関し、選挙機関を信頼しなければならない。不正の言葉を使うべきではない」とコメントした。また、国民に信頼と平静になることを求めるとした。公式の選挙結果を前に国民に冷静さとその結果を遵守することを求める声明文も発表しており、声明文署名はサガスティ大統領他、国会議長、司法長官、検事総長、国民擁護庁長官などが含まれていた。

一方でペドロ氏が属するPeru Libre党の実質的党首で、創設者のブラディミル・セロンは現在、汚職容疑で20件がフニン県検察当局の捜査対象となっている。容疑の多くはセロンがフニン県知事時代(2011年~2014年、2019年2期目発足後7か月後、一審/二審で不正取引容疑で有罪判決を受けている)の案件で、5年~6年前から捜査が開始されているにも関わらず係争中となっている。この点で、エルビラ・バリオス司法長官は司法官評議会に告訴されている。理由としてはバリオス長官は、セロンの汚職容疑有罪判決を覆し無罪としたワンカベリカ県司法官を批判、懲罰審査するべきとメディアに発言したためである。また、ワンカヨ地方検察は同地方のMTC事務所を強制捜査して、元職員等27名を逮捕した。主な罪名は汚職犯罪。逮捕者の中にはPeru Libre(カスティージョ氏の政党)幹部で決選投票キャンペーンに参加していたエドゥアルド・ベンデス、アルトゥロ・カルデナスが含まれており、組織犯罪グループとして認識されており『Los Dinámicos del Centro』と呼ばれている。Peru Libre党の実質的党首で、創設者のブラディミル・セロンも深く関わっていたとされる。

ペドロ・カスティジョ候補は、決選投票結果が公式発表されるまで、自陣営は忍耐強く待つ、人民の意思が司法に反映されることを望むと発言した。JNEの公式発表がまだなため、“勝利宣言”はしていないが、ONPEの集計カウント100%が公表された際に、支持してくれた国民に感謝の意を表明し「国の大きな不平等を終わらせるための本当の闘いは今日から始まる」「今日はすべてのペルー人民が最も広範に団結する時だ」などと演説、間接的に「勝利宣言」を示唆する発言をした。話している内容が支離滅裂なために多くの人が白い目で見ている。またカスティジョ候補は、ケイコ氏率いる政党が不正選挙を告発することによって、選挙を無効化しようとしていると指摘している。

一方で今回の国会議員選挙に当選した別の党の議員からも、決選投票の不透明さでは次期政権は正統性がないとし、決選投票を無効化し、やり直し選挙が招集されねばならないと発言されている。加えてPPC(クチンスキ元大統領の属していた政党)も、JNEが時間切れを理由にフエルサポプラル党(ケイコ氏の政党)が提出した投票無効請求を認めないのであれば、国民の意思を反映したことにならず、正当性の欠如になると発言した。

過去これまでに荒れた選挙はなくこの先のどちらの大統領になっても大変さが窺い知れる。

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