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ペルー大統領決選投票

ペドロ・カスティージョ大統領候補について

あまり認知されていなかったペドロ・カスティージョ大統領候補について少し紹介します。

【経済政策】新しい国家経済モデルとして、市場を伴う大衆経済。つまりは均等分配理論である。多くの工業を国営化して平等を目指している。さらに多国籍企業との契約して収益分配を収益を国(70%)、民間(30%)のように改革したいということ。対外債務支払いの再交渉:労働の安定、男女格差是正、給与見直し、就労斡旋企業廃止、就労契約は無期限、出産・幼児扶養の解雇禁止。国内総生産の10%を教育分野(幼児教育から大学まで)に支給、支給費用は多国籍企業及び国が負担する。牧畜業・農業の振興で食糧確保を優先、乳製品の工業化で牧畜業者や消費者に安価で製品を提供。
【教育】地方と連携し、ペルー独自の新しい教育課程の実施。教育の無償化を保証。解雇された教員を再雇用。教員給与倍増する、国営化からえられる利益と民間収益に頼る。大学受験廃止、すべてが自由に入学可能に、中等教育まで無償化。各地方に国立大学を創設。

ケイコ・フジモリ大統領候補

ケイコ・フジモリ大統領候補も、選挙資金不正操作、マネーリンダリング容疑で検察の捜査対象となっており、リマ以外の地方への選挙キャンペーンには行けない状態になっていながら、第二位の投票を集めたのは非常に興味深い。今後の選挙戦を有利にするために現在地方への選挙キャンペーンが行えるように許可を申請している。

ケイコ・フジモリ有利?後押しはノーベル賞作家

そのケイコ・フジモリ大統領候補を後押しするニュースとしては、ノーベル文学賞受賞作家のマリオ・バルガス・リョサ氏が、大統領選決選投票(6月6日)で国民はケイコ・フジモリに投票するべきだとメキシコ日刊紙に寄稿している。ペルーの民主主義を救う可能性として、ペドロ・カスティジョ(PL)候補よりもケイコ・フジモリ(FP)の方が“まし”だと表現した。またカスティジョは経済面では極左で社会面では極右だとし、エボモラレス(ボリビア)やラファエル・コレア(エクアドル)と同列だとした。一方、バルガス・リョサ発言を受けケイコは謝意を表し「今、パンデミックや貧困だけでなく、共産主義とも闘わなければならない」と発言している。

ペルー国内における後押し

ペドロ・カテリアノ元首相、ケイコ・フジモリは重大な汚職容疑で告発されているが、ペドロ・カスティジョ候補の方がペルーにとって“より危険”だと表現している。ラファエル・ロペス・アリアガ元大統領候補、決選投票ではペドロ・カスティジョ候補を自陣営は支持しない、ケイコ・フジモリとは協議する用意はあるとトゥイッターで発信している。

両者に対するデモ+α

リマ旧市街地、サンマルティン広場、決選投票でカスティジョ候補、ケイコ候補のいずれにも投票するなとのデモ行進があった。カスティジョもケイコもペルーを代表しない、中央選管(JNE)は“腐っている”などと気勢を挙げていた。加えて、マルティン・ビスカラ元大統領、16日国会本会議で10年間公職追放処分が可決された。ビスカラは国会議員候補として総選挙に出馬(ソモスペルー党)し、リマ選挙区で最高得票数で当選している。しかしながら、公職追放処分を国会が可決した。立法府の決定は尊重されるのか、国民の意見(=投票)が優先されるのか今後の様子をみていきたいと思います。


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