少女を読んで
湊かなえさんの、第2作品「少女」を読みました。
前回読んだ「告白」の印象が強く、今回もまた「イヤミス」と評されるように誰も救われない結果になるのかとドキドキしてました。人の死がみたいという2人の主人公が、おりなす物語です。もういかにもイヤミスを誘っているようにしかみえない(笑)
しかし予想に反して歪んでいた、いやすれ違っていた2人の友人関係を取り戻していくというのがメインの物語でした。なのでどちらかというと、ジャンルは青春ものに近いじです。
「だって、足元のロープは太く頑丈な橋の上にただ置かれているだけのものだったのだから。」
この一文がすべてですね。わずか2週間ほどで成長を感じました。
ただ最後で裏切らないのが、湊かなえの作風なのか、青春ものでは終わりませんでした。そういうつながりがあったのか!という、なんとも言葉にできない驚きを与えてくれます。
「告白」のラスト以上の衝撃は無かったのですが、すべての要素を繋ぎ合わせた伏線回収は美しいと感じました。
今回、湊さんを読むにあたり、Wikiを読んだのですがデビュー子育てに余裕ができる30代半ばになるタイミングだったのです。正確には2人の子を育てながら睡眠時間を削り執筆という状態です。もともと、メーカーや青年海外協力隊などを経て結婚して小説家という生い立ちです。
年齢や環境なんて関係ないということをひしひしと感じました。
これからも湊かなえ作品読破していきたいと思います。
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