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四声は相対的なもの

今回は中国語の初学者~中級者向けのお話をしましょう。そう。タイトルにもある通り四声のお話です(また?との声が多数)。

四声については2年前に当noteで話題にしています。

今回は「前回の記事のおさらい」ということで、四声の概念、習得の方法について私なりの考えを、もう一度確認していきたいと思います。前回の記事とかぶってしまうところがありますが、四声が苦手だという人は是非参考にしてみてください。

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そもそも四声と言うのは、中国語のイントネーションのことです。具体的には次の通りとなります。

第一声    上のイントネーションをキープ
第二声    下から上へ駆け上がる
第三声    下のまま or もっと下を掘る
第四声    上から下へまっさかさま

このあたりの理屈については、「もう知っているよ」という人が大半かもしれません。

でも、実際に街中の中国の人たちの会話を聞いてみると、ずいぶん「バリエーションのあるイントネーション」をしているなということがよく分かるでしょう。

にもかかわらず、ちゃんと通じています。なぜか。それは四声はイントネーションをなんらかのデータの数値で決めて、それに沿って発音するような絶対的なものではなく、相対的なものだからなのです。私は、ここに四声をマスターする鍵があると思っています。ならどのようにマスターしたらいいのか。

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大原則として、まず単音で四声のイントネーションを頭に叩き込むこと。最初はここから入ります。多分大半の人はある程度絞り込んで練習すればここはできるでしょう。

しかし、大半の人は単音で四声ができても、会話の段階でくずれてしまうのです。その理由は語句単位で、音と音の間のつながりをしっかり理解していないことにあります。ですから、四声の上達を目指したいならば、音節単位で「音と音の間のイントネーションの落差とつながり」をしっかり意識する必要があるのです。

例えば、第1声+第1声の場合はどうか。「风衣(feng1yi1)」で考えて見ましょう。

この場合、上のイントネーション(feng1)をキープして次のイントネーション(yi1)に行くわけですから、「feng1」と「yi1」の間のイントネーションの高低はないはずです。ですから、そこを意識してできるだけ高いイントネーションを保つ。

例えば 第3声+第4声はどうか。「举办(ju3ban4)」で考えて見ましょう。

できるだけ下のイントネーション(ju3)をキープして、次のイントネーション(ban4)はできるだけ高い地点でまっさかさまですから、「ju3」と「ban4」の間のイントネーションの高低はかなり大きいはずです。ですから「ju3」をできるだけ低いイントネーションで発音し、「ban4」の発音し始めをできるだけ高いイントネーションで行う。

このようにして2音節で、4×4=16通りの四声の組み合わせのバリエーションを練習する。その際には各組合せで、音節と音節の間の「イントネーションのつながり」をしっかり意識する。実際にある中国語の2音節の語句を使ってイントネーションの組み合わせを練習すると効果的です。

ここで重要なのは、イントネーションの上げ下げを自分が思っているよりも大げさにやることです。相手に「何声なのか」をしっかり認識してもらわないことには、わざわざ四声をやる意味がないからです。

ともあれ、四声を一字「単独」として考えるのではなく、語句単位での「他の四声との組み合わせ」として考え、組み合わせた語句で発音練習する。そうすれば、よりネイティブのイントネーションに近づけることができます。

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この2音節の語句単位の四声の組み合わせのバリエーションをマスターしたならば、次は文としてどう発音していくかということを考えることになります。

ただ実は、語句単位の四声の組み合わせのバリエーションをマスターできていれば基本的に簡単です。発音する場合も、基本的に語句単位で「音と音の間の高低差」を考慮すればいいからです。

では例文を出してみます。

我爱北京天安门,天安门上太阳升。

と言う文があるとします。

内容は突っ込まないでくださいねw分かりやすいということで、この文を選びました。皆さんも一度発音してみてください。

では、ここでピンインに直してみましょう・・・と言いたいところなのですが、その前に、語句単位での発音を意識するため、まずはこの文を語句単位で分解してみます。そうするとこのように分けられます。

//北京/天安门/,天安门//太阳升。

ではこの文をピンインにしてみましょう。

Wo3①/Ai4②/Bei3③Jing1④/Tian1⑤An1⑥Men2/, Tian1⑦An1⑧Men2⑨/Shang4⑩/Tai4⑪Yang2⑫/Sheng1/。

このピンインの後の数字は声調となっています。私が注目してほしいと考えているのは、音節と音節の間。つまり①から⑫の高低差です。ここの音のつながりをしっかり意識していきたいものです。

そして語句単位で相手に伝えるために、スラッシュで分けられた①、②、④、➈、⑩、⑫よりも、それ以外の➂、➄、➆、⑧、⑪の音のつながりをしっかり厳格に意識するようにしましょう。

では以下、この上記の文の四声のイントネーションのイメージを文字で説明してみます。(厳格に意識すべきところは強調文字にしてあります)

①3声と4声(以下「声」略)なので下のイントネーションをキープした後、できるだけ高い位置からストンと落ちる。
②4+3なので4声で落ちた位置のイントネーションをキープ。
③3+1なのでキープしたイントネーションよりもできるだけ高い位置からJing1を発音。
④1+1なので高い位置をキープ
⑤同上
⑥1+2なので高い位置でAn1を発音した後、できるだけ下に下がって上に突き上げるようにしてMen2
⑦④と同じ。
⑧⑤と同じ。
⑨上がって下がる。上がった頂上と下げの始めのイントネーションは同じ(または上がった頂上よりも高い位置のイントネーションから下がる)。
⑩4+4。上から下がった後、また同じ上の位置に戻って下がる。
⑪Tai4の下がった位置と同じ場所から上に上がる。
⑫Yang2の上がった位置で1声のSheng

と・・いった感じです。分かりにくかったでしょうか(汗)もし分かりにくかったら質問していただければ、何とか答えたいと思います。

大切なのは語句の組み合わせで四声の練習をすること。実際の会話は四声の語句の組み合わせの連続であるわけですから、やはりそのあたりを意識したいところです。

サポートしていただければ、よりやる気が出ます。よろしくお願いします。