凡人水族園~筆記帳~第五回
十四歳。同じ学習塾に通うオグの部屋のラジカセから重低音増しで流れていたのはX JAPAN、LUNA SEA、L’Arc〜en〜Ciel、黒夢、今まで触れたことのない音楽ばかりだった。アルバムジャケットやタイトル、ビートやギターの歪み、シャウトが少し怖かった。それぞれ別の高校に通うにようになったものの友達付き合いは続き、溜まり場だったLAWSON裏の駐車場に高校の同級生を連れてきていた。その中でも一際線の細い、色白の美少年がいた。ナオキちゃんこと、後のAYAくんである。
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