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やればやるほど自分との相性の良さを感じる仕事

今私は人のお話を聴く仕事をしています。
やればやるほど、天職じゃないかと思うんです。

クライアントさんの話を伺いながら、話や気持ちを整理する。一緒にできる行動を考えたり、クライアントさんの中にある答えを引き出したり、時には私から行動の提案もすることもあります。そのプロセスを通じて変化するクライアントさんを見ていると、本当にこの仕事が好きだな~、最高の瞬間だな~と思うのです。

でも、最初から今の仕事をするなんてことを夢にも思っていなかったし、天職だと感じるようになるとも思っていませんでした。

そんな私が今の「聴く」仕事が天職だと思えるまでのストーリーです。

子供の頃から聞き上手と言われてきましたが、当時はあまり嬉しくなかった時もありました。話し上手の子の方が人気もあったし、楽しそうだったし。
でも、徐々に相談してもらえることは信頼のあかしだと思うようになってから、聞き上手と言われることがとても嬉しく思うようになりました。

それから数十年。
自分が上に立つ立場になって、ただ聞き上手だけではだめだと思い、面談の仕方や人材育成のノウハウ本を読んだり、セミナーに参加しながら一生懸命スタッフの声に耳を傾けていたとある日。

「もっとスタッフの話を聴いてください」

ショックでした。
スタッフ自身は「聞いて」もらっているけど「聴いて」もらっていないと言うのです。私の価値観を押し付けられている感じもすると。

スタッフのために聞いていた話やアドバイスが、実はそんな風に捉えられていたなんて・・・。
正直に胸の内を話してくれたスタッフには感謝をしつつ、リーダーとしての自分の「聴き方」に強い危機感を覚えました。

体系的に「聴き方」を学びたい、そう思った時に真っ先に浮かんだのはカウンセラーとコーチング。でも私にはどちらも合わないような感覚がありました。そんな時に紹介されて知ったのが「キャリアコンサルタント」という仕事です。

なにがカウンセラーやコーチと違うのかもわからなかったけど、その時必要としていたスキルとしては一番ぴったりだと思って、講座に通い始めました。そして、学び始めてすぐ、スタッフが言っていた「話を聴いてください」の意味がよくわかりました。

「聞く」ではなく「聴く」ってこういうことだったのかと。

同時に「キャリア」は仕事だけではなく「ライフキャリア」という考え方があり、その考え方が自分にすごくハマり、必死に座学も実技も勉強して資格を取得しました。

勉強中の頃もスタッフと面談をしながらスキルを磨き、結果、はっきり伝えてくれたスタッフがこんなことを言ってくれました。

「最近ちゃんと聴いてもらってる感じがします」

とっても、とっても嬉しかったです。
同時に、こうして「ちゃんと聴いてもらいたい」と思っている人は、実は多くいるんじゃないかとも思うようになりました。

その仕事は手放し、フリーランスのキャリアコンサルタントに転身。どこにも属さないからこそ、フラットな状態でクライアントさんと向き合い、話を聴くことができるのが、フリーでやる強みです。そして、クライアントさんからの感謝の言葉や、良い変化も蓄積されていくうちに、徐々に天職だと思えるようになったのです。

もちろん仕事ですから大変なこともあります。フリーなのでいろんなことを自分でやらなければいけないこともあります。それでも、クライアントさんの話を伺い、一緒に考え、一歩前に進もうとする背中を押せる瞬間がたまらなくて、いろんな大変も吹き飛ぶんです。

私のようにやり始めてから、魅力に気づいたり、実は得意と結びついていたかもしれないと気づく「天職」の見つけ方も、私らしい見つけ方かなと感じる今日この頃です。

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