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色ビーズのおうち

みなさま、こんにちは!
モンテッソーリの手作り教材のお店Seedling Montessori のひでこです。

今日は、モンテッソーリ教育の算数教育で使用する「色ビーズ」を使った補助教材「色ビーズのおうち」を紹介します。
※以前私たちのInstagramでも少し紹介しました。


この教材はカラフルなお家をつかって数の合成分解を体験する教材です。


“具体的なもの”を使って行う数の合成分解を、何度もやって経験を積むことが今後の学びに生きていきます。

今日は、なぜそう思うのかを、この教材を作った経緯とともにお話しさせてください。



モンテッソーリ教育には
子どもは感覚を使って動きながら学ぶ」という考え方があります。

算数教育では、
具体的な量物を使いながら感覚に訴えながら直接体験していきます。

その直接体験があるからこそ、実物に触ることができないような数になったときにも想像を可能にして、数の世界を深めていくことができます。

とにかく数詞や数字の前に量物での実体験重視です。


今回紹介する「色ビーズのおうち」は、数の合成分解を量物(色ビーズ)を用いて行うお仕事です。


「数の合成」
9と1をあわせて10、8と2をあわせて10…
8と1をあわせて9、7と2をあわせて9…
というように数と数を合わせてある数ができるとみること

「数の分解」
10を7と3、6と4…
9を6と3、5と4…
というように数をわけてみること

モンテッソーリ教育で、
数の合成分解に焦点を当てたお仕事には「算数棒による数の合成分解」があります。「へびあそび」では10までの数の合成分解を強化していきます。


例えば、「へびあそび」のまえに「色ビーズのおうち」を取り入れるのはいかがでしょうか。
ほかのお仕事でも、様々なお仕事の中で合成分解を繰り返すのですが、
色ビーズで合成分解の理解を目的に行うことでより視覚に訴えながら獲得を目指せるのでは、と思っています。


なぜ私がこんなに量物の合成分解に熱くなるかというと、
公立の小学校に通う1年生の息子を見ていて、小学生以上になったときの学びに影響すると強く感じたからです。


数字を集まり(量)として把握できていて、かつ、この合成分解がスムーズにできるようになると、
抽象化された数字の式で繰り上がりや繰り下がりの計算を行うときの理解、そしてその先の複雑になる計算の理解を助けます。


たとえば、
8+7をしたいとき

8から9、10、11、12、13、14、15と7カウントを進める方法で解くことはできます。これは数詞(いち、に、さん…という唱え)をもとにした方法です。
また、何度も計算問題に取り組んで、答えを暗記できている場合は暗算も容易です。

ここでもうひとつの手段として、数の合成分解を取り入れると、
8+7の「7」を2+5と置き換えて8+2+5と考えると、10+5が見えてくるので計算しやすくなります。


ひき算では、
15-7のような繰り下がりのある計算は、
15を10と5に分けて、10-7をして、残りの3に5をたして8を導くという方法や
7を5と2に分けて、15-5をして、10をつくって、10-2=8にする方法があります。

これらの方法は小学校1年生では「さくらんぼ計算」というかたちで登場しています。(※登場しない学校もあるのでしょうか)

10などのきりのいい数を、つくったりつかったりできるように数を分解してみても解ける、という数の仕組みを学んでいるのかなと思います。

この1年生で出会ういわゆる「さくらんぼ計算」のときに合成分解の経験が生きてきます。

そしてこのときだけでなく、
抽象化された数字だけの桁の多いたし算、ひき算、かけ算、わり算になったときにも、
合成分解の方法を知っていて、
数を量として捉えて自由に動かすことができるようになっていると、
既に知っていることやってきたことの応用なので、
無理なく進めることができます。

「数の合成分解」何度もやって損はありません。


合成分解の様子が明らかに見えて、
何度もやりたくなるものがほしいなと思い、
美しい色ビーズを使うお仕事として製作しました。

ビーズを置く場所は、
ビーズが1列に並んでいながらも合成にも、分解にも見える「ぽきっと折れるアイスキャンディー」型にしました^^
視覚に訴えるこだわりのスタイルです。


ご興味のある方は
・データのダウンロードはStores
・印刷ラミネート済みのものはCreema,minneで
それぞれ販売しています

☆既にご利用いただいている先生は、色ビーズを置く白い部分にフェルトを貼って色ビーズを置くときに転がらないように、よりお仕事に集中できるひと工夫をしていると教えてくださいました!


合成分解の強化になる「へびあそび」は10のまとまりをつくりながら、ビーズを置き換えていきます。
Creema、minneでは「へびあそび」の問題も販売しています。




皆様が子どもの幸せそうな顔をする瞬間に出会えますように。

子どもたちの成長に貢献できますように。



ひでこでした。


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