バルセロナのチョコレートSimón Collシモンコルの、チョっとした話し
この写真にも描かれているように
カタルーニャ語でDes de 1840とある。
これは英語でいうSinceの意味で
1840年からこの会社が始まっているということだ。
Sinceというと、私の好きな『みうらじゅん』を思い出してしまうのだが、、、
と、まぁその話は置いておくとして。
実は、このSimón Coll
1972年にあの有名なバルセロナのチョコレート会社である
『Chocolate Amatllerチョコラテ・アマッリェ』を買収しているのだ。
どれほど有名かというと
ガウディのカサバトリョのお隣にある
上部が三角形の建物をご存知だろうか。
チョコレートで財を成したAmatller家の大邸宅だ。
しかもガウディのカサバトリョより、先に建てられているというか
このグラシア通りで一番最初に建てられたモデルニスモ建築なのだ。
この家の主だったAantoni Amatllerアントニ・アマッリェ(1851-1910)
彼はバルセロナのチョコレート職人の3代目にあたり
家業の歴史は1797年にまでさかのぼるそうだ。
アントニさんはチョコレート産業について深く学ぶため
スイスやフランスを訪れ、帰国後の1878年に工場を建設し
スペインのチョコレート産業に大いに貢献した人。
しかも、アートに関心が深く
自社製品を売るため、広告やパッケージデザインにも
力を入れていた。
今では、普通に商品を売るために
アートディレクターがいて
コマーシャルをテレビで放送したり
広告に有名なイラストレーターとか、写真家
そしてモデルや芸能人などを起用したりしているが
アントニさんは、その当時の著名なアーティストに広告ポスターを描かせたり、
チョコレートのパッケージにアーティストの作品を採用したりしていた。
特に有名なのが、アルフォンス・ミュシャが描いたものだ。
アントニさんが亡くなった後は娘さんのTeresaテレサさんが事業を引き継ぎ、
彼女が亡くなる1960年までは家族で経営していた。
会社は1972年にSimón Collに買収されたが、
あの大邸宅は今でもその後の家族によって管理されているとのことだ。
Simón Collではそのブランド名と
Chocolate Amatllerの名をそのまま残して販売されている。
この他に、商品はたくさんあるので
ぜひ、お店に行ってみて欲しいなぁ。
とにかくパッケージが素敵すぎて
あれも、これも買ってしまう
欲張りな自分が怖くなってしまうほど。
こちらはアーモンドの木のイラストが
描かれている、チョコレートにアーモンドが入っているもの。
実は、カタルーニャ語の『Amatller』の意味は
『アーモンドの木』という意味。
1797年からチョコレートを作り続けたAmatller家。
それを引き継いだSimón Collは
ヨーロッパで最も古く営業している
チョコレート会社ということになるのだそうだ。
次回はAmatllerの大邸宅、Casa Amatllerの
ルームツアーに参加した写真などを紹介しようと思っているので
お楽しみに。
夏らしくなってきた、バルセロナ。
ぜひ、観光にいらっしゃる前に
バルセロナのガイドブック『心おどるバルセロナへ』を
見ていただけたら嬉しいです。
ためになる情報でいっぱいです。
どうぞよろしく。
それでは、良い1日を ボンディア!
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