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「リスペクト」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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最近は以前と比べて海外の様々なスポーツをメディアを通して簡単に観戦できるようになり、私も時間を見つけて楽しんでいます。

特に試合中だけでなく、試合前や試合後の瞬間瞬間の皆さんの感情を想像しながら観戦することを楽しんでいるわけですが、今回は大きな大会や大事な試合が終わったときの選手、関係者のみなさんの感情表現について少し書いてみたいと思います。

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あくまで私の個人的な印象ですが、多くの選手や関係者のみなさんは、試合に勝った瞬間に喜びを爆発させたり、負けた瞬間に悔しさを露わにしたり、感情をとても素直に表現されている印象です。こうした様子を観ていると、本当にこの大会や試合のために様々なことを犠牲にし、すべてを懸けて臨んでいたんだろうと想像することができ、そこにドラマがあり、観ている人の心を揺さぶるのだろうと思っています。

一方で私の中で特に印象に残っている試合後のシーンは、とあるプロスポーツのシーズンの優勝を決める試合で、試合に負けてしまったチームのエースが悔しさのあまり試合終了と同時に控室に戻ろうとしているところを、マッチアップをしていた優勝チームの選手が追いかけていって声をかけ、ハグをしながらお互いの健闘を称えている様子でした。

ラグビーにはノーサイドの精神、つまり試合が終わったら敵と味方関係なくお互いの健闘を称えるというものがありますが、このシーンでは優勝チームの関係者全員が喜びを爆発させている中、たった一人でまずは相手チームの選手の健闘を称えていた様子が私の印象に残っているのだろうと思います。

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私自身がスポーツに熱中していた頃を思い出してみると、特に相手がいるスポーツにおいて、自分が自然と感情が出てしまうということは、きっと対戦相手も全てを懸けて同じ場所にいるのであって、そこに尊敬の念を持たないわけにはいかなかったと記憶しています。

試合が終わった瞬間にまずは相手への「リスペクト」を表現したい気持ちが強く、あまり感情を表に出さなかったように思います。何と言いますか、試合会場では相手の健闘を称え、試合が終わった夜に仲間たちと集まって、勝敗に関係なく穏やかな笑顔で乾杯をする、また、試合翌日に景色が良い静かな場所に行って、微笑みながらゆっくりと当日を振り返る、そんなイメージだったように思います。

スポーツという勝負の世界、非常に厳しい世界であることを本当に少しだけ経験した人間として、日々コツコツと取り組んできたことを何より大切にするがあまり、「勝って心からうれしい」「負けて心から悔しい」と心の底からは思うことができない自分は、スポーツの世界では戦っていけない、向いていないのかもしれないな、と無自覚の部分で認識していたのかもしれませんね。

これからも関係者のみなさんへの「リスペクト」を持って、試合後の感情の様子に特に注目しながらスポーツ観戦を楽しみたいと思います。

second place 佐藤

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