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「アンラーニング」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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学生時代、所属する大学のチームがなかなかうまくまとまらずに頭を悩ませていた頃に、OBの方からあるクイズを出されたときのお話です。

OB「突然なんだけどさぁ、冷蔵庫に象を入れるためにはどうすればいいと思う?」

私「(突然の質問に戸惑いながらも)冷蔵庫を開けて、象を入れるってことですかね…。」

OB「その通り。冷蔵庫を開けて、象を入れて、(冷蔵庫の)ドアを閉めるってことだよな。じゃあさ、冷蔵庫にキリンを入れるためにはどうすればいいと思う?」

私「えっと、冷蔵庫を開けて、キリンを入れて、ドアを閉めるってことですかね…何か間違っている気がしますが…。」

OB「笑。正解はさ、冷蔵庫を開けて、【象を出して】、キリンを入れて、ドアを閉めるってことなんだよ。」「いろいろ大変なときに悪かったな、ただのクイズだから気にしないでな。」

私「は、はい…。」

このクイズは以前テレビCMでもやっていたそうで、ご存知の方もいるかと思います。調べてみると、追加のクイズがあと2問ほどあり、非常に様々なメッセージとして捉えることができるクイズであることがわかってきました。

このやり取り以降、私は必死にこのクイズの意図、そしてOBの方の意図を考え続けることになりました。「まず象やキリンの大きさを測って、それが入る冷蔵庫を探して、冷蔵庫の中に誘導する餌を用意して…」というように細かく、複雑に考えるのではなく、ときには非常にシンプルに問題を捉え、シンプルに解決していくことが必要な場面もある、という気付きである気もしましたが、4問あるクイズのうち2問で終わったことを考えると、やはり【象を出して】の部分にヒントがあるのではないかと考えるようになりました。

先ほども書きましたが、多種多様な捉え方ができるクイズではありますが、私なりの理解としては、「これまで培ってきたものややり方、いわゆる成功体験と呼ばれるようなものを一度手放さなければ、次のフェーズに進んだり、違う景色を見ることができないことがある」ということでした。

それまでのわずかばかりの実績により、偏った考え方ややり方で物事を進めてしまった部分を反省し、今一度ゼロベースで状況を見つめ直し、シンプルに改善に取り組んでいくことになりました。そして何より、スポーツだけに熱中してきた学生の自分が、いかに狭くて偏った世界観で日々を過ごしているのかということを改めて気付かせていただくことで、アスリートである前に、広く柔軟に物事を考えられる社会人になる必要性を強く感じたことを記憶しています。

社会人になった現在でも、何日もかかる雪解けのように我慢強く自分と向き合いながら、変わらないために変わり続けられるように、日々の仕事に取り組んでいます。

second place 佐藤

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