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ピーテル・パウル・ルーベンス / メトロポリタン美術館
【詩】ラーメンを食いたくなる時
神の靴の裏を舐めるなんて言うけど
俺は課長の靴の裏をさえ舐めている
歌心も美しい調もハナから頭にない
鼻から抜けていくのはラーメンの香りだけ
毒殺してやりたい知り合いとか
脳天に出刃包丁下ろしたい奴とか
そんなこんなで帰りに
ラーメン食いたくなる気持ちになった
背中まで裂けたTシャツ
樹海まで揺れる借りた軽自動車
踵から滲みてくる町の汚水
アパートでシミになって死ぬる70人
恥ずかしい服と庭なんて言うけど
俺はかつて首吊りに失敗した男
詩心も顔の良さもハナから持っていない
バケツの底から抜けていくたくさんの水
鈍器で鼻を潰してやりたい奴とか
水責めで溺死させたい奴とか
そんなこんなで帰りに
ラーメン食いたくなる気持ちになった
背中まで裂けたTシャツ
樹海まで揺れる借りた軽自動車
踵から滲みてくる町の汚水
アパートでシミになって死ぬる70人
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