【詩】讃美歌

土まみれの復讐者
花の首を落として
ハエの羽をもいで
ため息とゲップを漏らす

窓を撫でるアパートやマンション
どこかで落としてしまったビー玉
治らない猫背でシートにくるまる

神の首をそっと閉めて
傘の下飛び出した雨の朝
かじかむ手、虹のふもと掘るためのシャベル
もう姿を見ることは無くなった聖者の群れ

そっと蓋閉じて
そっと後ろでドア閉めて
耳を塞いだ
そっと首落として
そっと鼻と口塞いで
好きな人たちと過ごす夜

土まみれの復讐者
しわがれた手を振り解いて
醜いその姿目を逸らして
ため息とゲップを漏らす

窓を撫でる雑居ビル歓楽街
どこかで落としてしまったビー玉
治らない猫背でシートにくるまる

神の首をそっと閉めて
傘の下飛び出した雨の朝
かじかむ手、虹のふもと掘るためのシャベル
もう姿を見ることは無くなった聖者の群れ

そっと蓋閉じて
そっと後ろでドア閉めて
耳を塞いだ
そっと首落として
そっと鼻と口塞いで
好きな人たちと過ごす夜