見出し画像

【詩】ゴーストヴィル

薄暗い手の甲 記憶にも残らない景色
うっすら香る芳香剤
汚れた花はどこへ行ったか

クマはこびりついて
ドブは流れて
涙が溢れて
横たわることはできる
くたびれることはできる
足は前に出ない

汚い掌 握り直して
犬畜生の礫死体 蹴り飛ばして
ゆく 未来のため うそぶいて

ゴーストヴィル 誰も振り返らない
ゴーストヴィル 誰も見向きしない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?