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青の時代

黒壇に捧げられた饅頭
齧られて 吸い取られ
少ない持ち物はさらに少なく
別に望んだわけじゃない
だだ退屈できれば

殺菌剤の煙でいっぱいになっても
飛行機雲に乗っかって
岩場の死骸の群れ踏み潰した
そして歩んでゆくのさ

墓掘り人夫の帰った後
死体掘り返して
そいつ蹴り飛ばす
生活は追いかけてくる
いつだって準備なんかできていない

暗い海に放り出されても
終わらないマラソンであっても
悲しみは空の彼方に
喜びは夕暮れの青さの果て

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