【詩】真空

まだ言葉にしないうちはよかった真空
目やにつけて歩いていられた
まだ形を作らないうちはよかった真空
シャツの皺もそんなに気にしなかった

泥ヘドロ 嘴に垂らして 見つめた赤い空
泥ヘドロ 鼻に垂らして 見つめた赤い空
ねぇこのまま 綺麗なものだけ
ねぇこのまま 綺麗なものだけ

血が吹き出す寸前の傷口が好きなんて
蛆がわいてる傷口の音が好きなんて
フィクションだと思ってた
そうじゃなかった
血が吹き出す寸前の傷口が好きなんて
蛆がわいてる傷口の音が好きなんて
フィクションだと思ってた
そうじゃなかった

わかってたはずさ でも手すりのない崖って
わかってたはずさ 
でもガードレールのないカーブは

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