消えそうなキャンドルが揺れる消えていく夜。栞の場所を少し迷って本を閉じた。明日の夜はもうここに帰って来ないけど、いつもの朝を迎えたくて箱に詰めずにいた。引っ越しの時にしか見返さない思い出は明日の為に片付けて。椅子が軋む音を久しぶりに聞いた気がして、いつもより一緒に居れた最後の夜。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?