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Best regards, Hiroko...って、それなんやねん(2/24)

七転八倒フランス計画真っ最中のわたくしだが、とあるフレンチから、とある映画の件で、とあるメールがあり、「この決断ほんとに合ってる?(石橋も叩いて粉々になりもう渡れないってくらい自問自答している)」と不安側に有利な試合運びになりかけていたところを「こういう大きな決断は、新しい出会いを引き寄せるキッカケになるのだ」と半ば強引に納得させられる機会となった。

"Hello Hiroko, comment vas-tu ? "(ヒロコ元気?)から始まったメールは二行目から英文になり、どうやらこの映画は欧州の他の国との共作で、監督やプロデューサーもフランス人ではないらしい。久し振りに「全員英語話せて当たり前」そして「フランス語が喋れるあなたは当然英語は話せますよね」界隈に放り込まれることとなった。

朝一の目覚め、何の言語にも依存していない瞬間(とかなくて、バリバリ日本語脳だけど)が吉!とばかりにPCに向かい、メールボックスの二重リターンボタンを押す。
実は、ヒロコ元気?とメールをくれた人物に、予め個別でフランス語メールを送るという裏技を投入していたことをここに白状すると共に、彼から、映画の雰囲気/撮影の予定日/ロケ場所など最低限の情報をフレンチで仕入れることに成功していた。姑息な手段だ。

このように赤子の産毛ほどにボディビルディングされたわたくし、まずは「私はイングリッシュ・スピーカー!グローバルに仕事してるパーソン!」と暗示をかけて、まるで「アリー・マイ・ラブ」のオフィスに登場している気分で「Hi, チボー!Good to hear from you!」などと、それらしくアメリカナイズした(という妄想)テンションでメールを書き出した。そのあとも、なるべくシンプルに、でも中学生英語になりがちな内容を、一味違う雰囲気で包み込んで(る気分で)、最後はBest regards, で締めた。猫も杓子もBest regardsである。

Best regards, もしくはKind regards, Warm regards, などと書いてみてはいるものの、短文メールのラリーが続く時なんかはあっという間に手持ち無沙汰になり、色んな種類をランダムに繰り出している。「さっきベストだったし、今回ワームにしとこ」といった具合だ。
しかしそろそろ本気で国籍問わずきちんと仕事をやっていきたいという気持ちになったお年頃( finally!)なので、ふと、それぞれの使い方を検索してみたくなった。

自分の中の「Best, Kind, Warm」のクラス分けと、実際の使い分け方は根本的に違っていて「私の全regards,を回収させてくれ!」というのが第一声になるだろうか。これらは厳密に相手との関係性が影響しているらしく、メールの度に使い分けるような代物ではないらしい。
「何卒宜しくお願い致します」「引き続きよろしくお願い致します」「どうぞ、よろしくお願い致します」などをうまく散りばめる感じのそれとは違うなんて、誰が想像できただろうか!

そもそも Best regards, と、そこに至るまでのメイビーメイビー連発アイシンク構文とのギャップに、書いてる本人が真っ先にツッコミを入れていることを先方に知らせたい。分かっちゃいるけどやめられない!でしかないのだということを。(いや、もっと勉強せーよ)

Best regardsしちゃってるHirokoで〆られても、それは麺なしのラーメンとか、米抜きのお茶漬けを最後に出されるみたいな締まらなさだろうし、私としても不本意なのである。それでももう歩き出してしまっているのだから、取り急ぎ、明日からもregardsしていく次第だ。

Oh la la !

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