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コーヒー豆を焙煎する時間

休日の朝に起きると、その日が晴れているならば
ー曇りでもいいけどー洗濯機を回す。

もしくは、我が家のワイフはとってもとってもいい子で賢いので前日に洗濯機のタイマーを設定していて、私が目覚める頃に洗濯は終わっている。洗濯物を干すのは正直面倒だし好きではないのだけど、今日くらいの気候ならいい。
冬は寒く洗濯物が増えるし女性は大変だ。マンションに引っ越す際に迷ったけど次に買い換える際は乾燥機能付き洗濯機にしようと心に決めている。

家の前の庭には春先になるとシジュウカラがくる。私が洗濯物を干すためベランダに出ると彼らがちょっと驚いてなのかチューピーチュチュピーと飛び立つ姿がみえる。鳥の鳴き声や子どもたちの声を聞きながら洗濯物を干すのは悪くない、とてもいい。いつもは朝早くから運動する子どもたちの声がいつもはするのだけど、今日はしない。ここは活気があるけど閑静な住宅街なのだけれど、今日はちょっと静かな気がする。ワイフは寝ているし、キーボードと冷蔵庫と鳴き声と隣の家の生活音、家は壁が厚いのでそうそう聞こえないのだけど、これくらい静かだと隣人がいることを思い出させてくれる。

洗濯機を回している間、洗濯物を干す前または干した後、私はいつも朝のコーヒーをいれている。
朝のコーヒーは浅煎りのコーヒーか自分で焙煎した豆を試飲する。特に機屋のコーヒーがあれば、関さんの焙煎したオールドビーンズを贅沢に使っていれたコーヒーがあれば本当に幸せな気分で輝いた朝になる。機屋のコーヒーについては本当はもっとちゃんと書きたいのだけど、もう言葉でコーヒーの味を表現するのは難しいので、是非一度でいいので試してみてください。

機屋の本当に美味しくて今までのコーヒーと機屋のコーヒーを飲んだ後のコーヒーでは世界観が変わります。これはちょっと大袈裟な物言いでもなく、私のもつコーヒーのイメージというか世界の色がより華やかに多層的重奏的になりました。今までの私の中のコーヒーにもつ世界観が、バッハの無伴奏チェロだったとすると、機屋のコーヒーに出会ってからはそれがブラームスのバイオリンコンチェルトとかショパンのピアノコンチェルトのように、コーヒーの世界が広がる、まさに弾丸が、関さんのブラジル セラード 1997を飲んだ瞬間に打ち込まれ、私の中で大輪の花となって今なお我が身を焦がしています。

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家事を片付け幸せな気持ちになったところで、ワイフが起きてこないことをいいことに、コーヒー豆を焙煎します。
道具はいろいろな豆も炒ることができる手網でやります。2千円くらいで買えるのでお得ですがチャフがいっぱい出るので掃除が大変です。あとコンロがつまらないか心配になるときがあります。
手回しロースターも欲しいのですが、まずは手網でコーヒー豆としっかり対話できてから、ちゃんと手網で豆の気持ちが分かってから、満足行く豆を焙煎できてから進もうかと迷っています。ちなみに手回しロースターは本当によく売れていると中の人から伺いました。

コーヒー豆の生豆はどこから仕入れるのか。F市のIさんに相談したところやはりはじめはユーエスフーズワールドビーンズショップがいいんじゃない?すちゃんさんには、どぅふふふーと教えて頂いたので、主にここでブラジルやエチオピアにドミニカとかを買っています。ユーエスフーズさんは少量ならアマゾンでも買えるので、これは本当にまじで助かっています。

豆を焙煎しているときはもう一心不乱というか暑さと香りと手触りで豆と会話します。なかなかこれがまだ私には上手くいきません。こんなにも愛しているのに豆はなかなか私に心をひらいてくれなくて、熱い思いをぶつけるように火力を強くするとバチバチバチっと早めに声を上げて反応してくれるのですが、それで出来上がった豆は力強くわかりやすく愛おしいのですが、私はちょっと満足できず、んーーっとおざなりなセックスみたいな感覚があります。いや強火で上手くまとめられるとギラギラと輝く港区のギャルOL!!みたいな美味しさがあるのですが、私はもうちょっとと思い時間をかけて思いをじっくりかけて焙煎します。

焙煎時間はだいたい25分から30分くらいでまとめるよう心がけて一心不乱に網を振っています。珈琲屋のF氏には30分は疲れますよね、火力が足りないのでは?と言われちゃったのですが、こんど30分焼いた豆を持っていこうとおもいます。喫茶IのI氏にはよく相談に乗っていただいているのですが、私の場合は長い時間をかけて焙煎した豆のほうがいい方向にまとまってると仰っていただけて、私自身も30分くらいかけて焙煎した方が上手に焙煎できている気がしますたぶん。本当に喫茶いずみの伊藤さんにはお世話になりっぱなしです。またコーヒー豆買いに行きます。

コーヒーの味は手網というのもあるのだけどなかなか安定しません。いい味ができた!と思っても、次焙煎したときは芯を外してしまいちょっと物足りなくなったり浅すぎたり。カリッと仕上がったコーヒーも美味しいのですが、もっと私は華やかな味に魅せられているようで、機屋に打ち込まれた弾丸に身を焦がされています。
焙煎時間が手網で30分と長めなので、いろいろな味はどちらかといえば削ぎ落とされ、網なのでスモーキーさもなく、豆の持つ魅力を残して、花を一輪だけ残すような繊細でバランスの取れたでも華やかで煌めくコーヒーを目指しているのですが、なかなか矛盾した難しいものを文字にしてみると目指しているなーと今この瞬間に思い知らされ軌道修正しようと心に決めました。深煎コーヒーは大好きなのですが、大坊珈琲店や南方郵便機のコーヒーの味で育ちうず長月のファンなのですが、私はどちらかといえば自分で焙煎するコーヒーは浅煎りのコーヒーが好きなようで、こっちの豆で美味しくちゃんと火が通った若々しいコーヒーを目指していきたいんだなーと、昨日焙煎した美味しいけどカラッとした折り目正しいお洒落なオジサマのようなコーヒーを飲んで思う次第です。


私が焙煎したコーヒーを一番に飲んでくれているのはワイフなのですが、ワイフは私と一緒に本当に色々なコーヒーを飲んでくれていて、そのワイフが最近は結構いい感じに寄せてきている、でもあと一歩個性というか輝きというか一撃が足らないとありがたい言葉をもらっています。本当にいつも私が焙煎したコーヒーを飲んでくれてありがとう。


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