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手回し焙煎機を導入してコーヒー豆の自家焙煎をはじめました。

非常事態宣言が出る前の2月から完全在宅勤務に移行していた私のコーヒー豆消費量は週500gを軽く超えていた。コーヒー豆に対するコストをいとわない私であっても、流石にこの消費量は未経験の事態であり、時間やお金といった面のコスト以外にも様々な問題を抱えていた。
さらにこのコロナ禍の状況は日に日に緊迫感を増し「こいつはヤバイ、喫茶店にいけなくなる。」という危機感もあり、遂に自家焙煎コーヒーの増産に踏み切ったのです。

いつか、そういつかユニオンの手回し焙煎機を買って焙煎しよう。そうしようと思い目標を定め、それを達成したにも関わらず臆病なのか踏ん切りがつかず、手回し焙煎機はまだ私には早い、1回に300g以上焙煎豆があっても消費が出来ない、なによりも手網焙煎でまだまだ学ぶこと研究すること自分の味を見つけるんだ、珈琲豆に向き合うんだと何かと理由をつけて導入を先延ばしにしていたのですが、日に日に増えるコーヒー豆消費量と気軽にいつもの珈琲屋さんで豆が手に入らなくなるかもしれないという危機感から、ピンチはチャンス!と一念発起し手回し焙煎機を導入しました。

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いやーーー世界が変わりますね。
道具が変わると世界が変わりますね。スマホでもPCでも皮むき器でも掃除機でも日常のいたるところで、ちょっといい道具に変えると今までの苦労はなんだったの??となるような経験をされたことがあるでしょうが、焙煎機もご多分に漏れず道具が変わると世界が変わります。なんといっても30分で焼ける分量が違う!!!
手網焙煎だと頑張っても30分で焼けるのは130-140gが精々ですが、手回し焙煎機だとなんとなんと380g程度は一度に焼けてしまう!ほぼ3倍近い量を一度に焼けるのは珈琲摂取量が多い私にとっては、在宅勤務が日常化し仕事中に飲むコーヒーも更に倍で増えていった現状において本当にありがたいです。
そして一度に焼ける量が多いということは、自分のためだけではなく友人にもコーヒー豆を手軽に気楽に分け合えるようになったということです。
いやー楽しいです。焙煎楽しい。自粛とはいえ遠出ができない登山はまだ仕方がないとしても、喫茶店に行けないこの苦しみを悶々とした珈琲への欲求を焙煎することで爆発する創造性へ昇華させ、右往左往しながら豆を焙煎しさらにコーヒーを自宅で楽しんでいます。

道具が変わると世界が変わるって本当ですね。今まで約一年程度、月に2 ~ 4回程度は手網で焙煎していたのですが手回し焙煎機は手網とは全く違います。いや、もちろん同じところもあるんですよ?たとえば豆にかかる総熱量が増えることにつれて焙煎度合いはどんどん深く黒く苦く(甘く)なっていくところとかは同じといえるのかもしれません。
両者は全然違います。熱の伝わり方は直火と半熱風式では違うと感じています。なによりも窯の中の温度と網の中の温度では上がり方が全然違います。特に1ハゼと2ハゼの間隔がもう本当に違くて、手網でじっくりやっていた感覚で焼いているとすぐに深くまで進んでしまう。1ハゼから2ハゼの間隔はとっても大切な珈琲の味を左右するとてもシビアな時間だと思うので、ここをまだ自分の感覚でポイントが作れず、また焼いている総量も多くないため手探り状態で焙煎しています。でも、この手探り状態なのが本当に楽しいです。

まだ手回し焙煎機で焙煎したのは5kg程度なのですが、手網とくらべると味の作られ方が圧倒的に安定します。本当に大失敗がない。手網はシビアで火力がちょっと足りないと臆病になると30分をかけても焼きが足りない感じになってしまいますし、火力を強くしすぎると表面がかなり焼けてしまった苦味が強いのに深さが足りないようなバランスの悪いコーヒーにかんたんに落ちてしまいます。簡単に大失敗します。
ですが手回し焙煎機だと今のところ初めて焼いたときでも大失敗は怒らず、かなり冒険的に弱火でじっくりと釜に火を入れていっても生焼けウェーブコーヒーみたいにならないし、大火力で一気呵成にガッツリ焼いても黒焦げにならないんです!手網の経験があって止めるタイミングは煙や匂いに色で経験的にわかるとはいえ、釜の中の温度が手網よりも一定に保てるからでしょうか。豆に対する温度も手網と比べると急激には上がらないのもいいのかもしれません。さらに窯の温度は保たれ上がっていくので豆も芯までしっかり火が入りやすいのを感じています。
ただ、まだ手網で上手く焙煎できたような、優しいまろやか穏やかな味を出すのには至っていません。んーーやはり完全に別物で、上手く行ったときの味は異なるものと割り切ったほうがいいのか、このあたりを今後探っていきたいです。

焙煎の感覚として今は手網のころと同じような方法で手回し焙煎機でも焼いています。手網の頃は大体24分から32分くらいの間で焙煎していました。浅煎りでも深煎りでもそれくらいの時間を目安に、大体30分前後で上手くまとめられるように焙煎していました。手回し焙煎機でも30分程度を目標に焙煎しているのですが1ハゼから2ハゼの間隔がどーしても短くなってしまいます。だけど間隔が短くなってしまうのが悪いのか?というとそんなこともないのですが、ここを短くできたら味がどーう変化するのだろうとか、30分かけて浅煎りを手回し焙煎機で焼いたらどんな味になるんだろう、エチオピアではこーなったけどドミニカではどーなるんだと考えて想像して実際に焼いてみるだけでドキドキ・ワクワク楽しくなってます。

コーヒー豆の焙煎をやっていくと想像以上にコーヒーをめいっぱい楽しめるようになるのでコーヒー大好きな人には本当におすすめです!!煙やチャフの処理は大変だけど焙煎楽しいです!!

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