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それはまるでThambarのようで
Thambar 90mmという有名なレンズ。
オリジナルは約90年前に発売されたオールドレンズで、何年か前に復刻版が発売されたけど、それも今では手に入りにくい。
特徴的なソフトフォーカス、水彩画のような描写、万人受けするものではないけれどファンが多い。アポズミとかではなくてヘクトールが好きな人に向いているかもしれない。
90mmという中望遠の焦点距離も相まって、このレンズは特定のコンセプトの写真にしか使えないんじゃないかなと思う。「汎用性がないな」なんて僕程度の人間は考えてしまうけれど、本当はもっと使い出があるレンズなのかもしれない。木村伊兵衛も使っていたしね。
僕の手元には90mm f2.8のレンズがある。
Tele-Elmarit 90mm f2.8。Leicaのレンズの中では比較的簡単に手に入るレンズだけど、最近は程度の良いものはなかなか見つからない。
手元にあるこのレンズも何故こんなところに傷がつくんだ?という部分に細かい拭き傷があって描写のコントラストが低下してしまう。光学設計によらない後付けのソフトフォーカス。
最近はSIGMA fpにIシリーズのレンズをつけて撮ることが多くて、カリッ、パキッとした描写ではなくソフトな描写の写真をよく撮るようになった。特に家族写真を撮っていると、ガリガリな描写よりもソフトな描写の方が何となく良い感じがする。何となくだけど。
そんなTele-ElmaritをSIGMA fpにつけて近所を息子と散歩。
視界が霞むほどの暑さ。
目に映る景色はまるでThambarを通した世界。
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