桜の季節が過ぎ、植欲の初夏がやってくる。
今年の桜の開花も例年に比べて早かったらしい。
それでも天候が安定していたせいか、比較的長く花を楽しむことができた。
去年に引き続きコロナの影響で花見こそできなかったけれど、人が少ない桜並木というのはやはり良いもので、自宅の近所で幽玄の美を感じることができるというのはなかなか贅沢だと思う。
毎年同じ場所で桜を撮っているけれど、毎回違う雰囲気に仕上がるから不思議なものだ。
使っているカメラが違ったり、レンズが違ったり、あるいは現像ソフトが違うということもあるけれど、やはり一番違うのは自分の心の状態だろう。
健康状態だったり、その時に抱えている悩みだったり、生活環境とかも影響するのかもしれない。
僕は桜の季節に歳を取るので、定点観測的に桜を撮ってその歳の自分の状況を記録しておくというのも悪くないかもしれない。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
桜の季節も終盤に差し掛かり、日中はだいぶ暖かくなってきた。
我が家では自室の植物たちをベランダに出す準備を始めている。
アガベやパキポディウムは強い植物なので、ベランダに置いておけば何となく育ってしまう。
ベランダは偉大だ。
ところで、部屋の植物たちがベランダに旅立ってしまうと部屋の中が寂しくなる。
LED照明まで組み込んだDIYの棚が空っぽになるのは実に寂しいものだ。
そこで、春から秋の間に部屋の中で楽しむ植物を探しに息子を連れてオザキフラワーパークに行ってきた。
最近になって弊息子は僕の部屋の植物たちに興味を持ち始めたようで(ようやく平仮名が読めるようになったというのに、”ウスネオイデス”とか言い始めるんだから驚く)、新しい植物を買いに行くと伝えると喜んで着いてきた。
苔玉かわいい。
実家では玄関に苔玉に着生させたガジュマルを飾っているけれど、我が家でもできるだろうか。
ビカクシダは見るだけ。
欲しいけれど、よく考えてみたら野趣が強過ぎて我が家には合わない気がする。
息子が選ぶと言って聞かないので試しに選ばせてみたら、なんとオブツーサを選んだ。
もっと、こう、ポトスとかパキラとかいわゆる普通の観葉植物を期待していただけに驚いた。ハオルチアか。
確かにハオルチアは日光をそれほど必要とせず、室内栽培に向いていると言える。
僕が避けて通っていたのは、”沼が深そう”という漠然とした不安があったからにすぎない。
そんな不安をよそに息子は手に持ったオブツーサを離そうとしない。
結局息子を説得することができず、オブツーサをお迎えすることになった。透き通る窓が美しい。
早速プラスチックのポットから鶴仙園で購入した伝市鉢とNEIGHBORHOODのコラボ鉢に植え替えてみた。
頑張って大きくなってほしい。
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