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<花便り>旅する百合、タカサゴユリ

高砂百合


原産国では台湾百合、高砂百合、ここ日本ではテッポウユリに似ることからホソバテッポウユリとも呼ばれますが、1924年ごろに帰化されたようです。雑草のごとく強靭な繁殖力で、種をもらって植えたら翌年には花を咲かせていました。文献には2,3年ほどかかると書いたものがありますが。

タカサゴユリ

現状はテッポウユリとの交雑種も多いということなので、白くてきれいな花もあれば、特徴というべき紫色の筋が入った花も見かけます。葉は細いのでタカサゴユリだろうと。テッポウユリとタカサゴユリの交配種は新鉄砲百合という名です。(1950年代に育種)

紫色の筋の入った高砂百合

花はテッポウユリより大きめで5cmほど、笹の葉よりは、細い葉で、丈は1.5mに達するとかですが、2m近いものを何度か見かけています。あるお庭では5mまで成長したとか、成長力もすごいですね。
普通に庭で繁殖すると他の花を阻害する危険性があるそうですが、雑草だと思えばいいでしょう。まあ勝手に庭に入るこむのもいるようです。
味をつければ百合根も食べられるそうです。

雑草と一緒に繁殖するタカサゴユリ

同じ場所で繁殖を繰り返すことにより、連作障害の危険性があるそうですが、かなり土壌は変化するのでしょう。野生化したものはある年に突如消滅しますが、その前に沢山の種を飛ばして次の場所へと移動するそうです。
新しい土地を探してそこでまた繁殖する。旅する百合です。

謳歌するタカサゴユリ

そういえば使用されなくなった線路で繁殖しているのをどこかで見た気がします。種を列車に乗せて移動しているかもしれませんね。

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