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緑道の2匹の猫~馬見丘陵公園~
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近鉄田原本線池部駅
馬見丘陵公園の入り口として、近鉄生駒駅から王寺駅(JR王寺)へ向かって伸びる<王寺線>があり、橿原線(京都、大和西大寺駅から橿原神宮前、吉野方面)の田原本駅から新王寺駅(王寺駅)に向かって伸びる<田原本線>があります。
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この両線とも元々別会社の経営だったこともあり、近鉄路線(奈良線、橿原、京都線)としては直接繋がっておりません。JR王寺駅が起点で(当時は王寺駅に対して上り)、分断されていますが、国と民間の格差が普通だった国鉄時代の名残です。
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緑道入り口と花笑み橋
その田原本線の池部駅からすぐのところから<緑道>という道が馬見丘陵公園の北エリア、大型テントに向かって伸びています。
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いつのころからか、この緑道から<花笑み橋>の手前にある東屋に2匹の猫ちゃんが住むようになりました。
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後ろの看板は、いわゆる野良猫に餌をやるなというやつです。生きている猫を見て可哀想に、不憫に思い餌をあげるというのは、ごく普通の衝動だろうと思います。どうのこうの言うツモりはありません。
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ただ一つだけ明確に言えることは、この看板より先に、「公園に捨て猫をしないでください、猫の支援団体や、保護グループと一度ご相談してください」と<いうような看板を設置する>べきだろうと思います。
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居住期間
2016年から2020年まで撮影しているのがEXIF情報から読み取れます。
2匹ともに5年間あまり、ここでは短いようですがそれなりに、生きていたようです。
白い猫(シロ)と茶色い猫(チャチャ)です。
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撮影のため通い始めたときは、あっちこっちに野良猫がたくさんいました。
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菖蒲園の近くのベンチで昼食を取っていると、いつの間にやら猫ちゃんの取り巻きです、10匹ぐらいでしょうか。茂みから出たり入ったりしながらですが、今は居るにはいますが昔ほどではありません。
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最初にシロが住むようになったようです。しばらくして、子猫のチャチャがくるようになったそうで、シロは親のように、子猫のチャチャを引き入れて面倒を見るようになったそうです。それから2匹はすっかり仲良くなり、散歩中の道ゆく人から、何人もの人から毎日ごはんをもらっていました。
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「私のご飯はあまり食べてくれませんね、きっと他の人からもっとおいしいものをもらっているんやろうね」とご年配の方からお話を伺ったことがあります。それでも散歩のたびにご飯を上げていたそうです。弁当箱が2,3個散らかっている時もありました。
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2020年の3月上旬にシロがなくなりました。公園でお手伝いをされているシルバーの方が東屋の前の道で、身動きしていないシロを見つけられて丁重に埋葬されたそうです。
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シロとの別れ
次の日からシロの姿が見えないので、毎日のようにチャチャはシロを呼び続け、鳴き続けていたようです。さくらの撮影で訪れていましたが、朝早くから鳴いている姿、声がかれるほどに鳴いている姿を何度か見ました。人が聞いても何か心を打つような悲しい鳴き声でした。
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姿を見ないことも多くなりましたが、暫くの間チャチャは一人で生きていたようです。夏の間の写真が見当たりません。たまたま出会うことがなかっただけかもしれませんが。
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チャチャはどこへ
10月に入りダリアが咲く頃にはチャチャの姿も見ることはありませんでした。その東屋には今は誰もいません。
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2020年9月11日の撮影を最後にチャチャの写真は見当たりません。
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このあとチャチャの姿を見ることはありませんでした。
道行く人に楽しみと、なごみと、やさしさと、笑顔と沢山のものを届けてくれた2匹の猫、シロとチャチャの供養と、ありがとうを込めて。
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