順序として会計学より経済学が先なのよなぁ…

 今日は、お久しぶりに友達と会って来ました。
 その友達は、FPの資格を取ろうとしているそうです。簿記とどちらか迷ったとのことでしたが、結局簡単そうなFP3級から始めるのだとか。
 念のため確認すると、経済学はまだ手を付けていないそうです。私としては経済学をわかっていた方がいいと思うので、結構頑張って伝えましたが、伝わりませんでした。

 なぜ会計の前に経済学がわかっていた方が良いのか。経済学が「お金の価値」を考える学問であり、会計学ではあくまで「お金の量」しか測れないと思うからです。
 例えば、あなたは今10円を持っているとします。目の前で5円のチョコと5円の飴を売っています。あなたは、どの組み合わせでチョコと飴を買うでしょうか?
 会計学だけで見たとき、どれも同じに映ります。つまり、チョコを2個買おうが、飴を2個買おうが、両方1個ずつ買おうが、価値は同じ10円です。
 でも経済学的な視点で見ると、この「選択肢が3つある」ということ自体が、興味深い事実になります。Aさんは「えぇ!?チョコ2個の方が嬉しいに決まっているでしょ!?」って思うし、Bさんは「えぇ!?飴2個の方が嬉しいでしょ!?」って思うからです。そして、AさんとBさんが出会って、二人で10円しか持っていないときには、チョコと飴を一個ずつにしようと話し合って決めることができます。
 経済学は価値観の学問だと思うのですよね。難しい数式なんて解けなくても、漫画のレベルでもよいのです。概要を理解していることが大きな武器になると思います。私自身は、経済学によって揺さぶられた部分が大きかったと思っています。

 経済学は机上の空論だと言う人も居ます。まあ、そりゃあね、そういう側面もあると思います。だって、一人ひとり違う効用曲線(満足度曲線)を持っているのに、それを全部特定してすべての商品の中から最適な組み合わせを求めるなんて、そんなん無理やろ……
 でも、Aさんはチョコが好きでBさんは飴が好きで、二人の価値観は違うんだ!ってことを数字と曲線で理解することはわかりやすいと思うのですよね。

 世界経済の最適点を特定するのは無理だけど、AさんとBさんとチョコと飴と10円だけのシンプルな世界なら割と答えは簡単に出せます。この果てしなくシンプルにした世界では、簡単に答えが出るのに、世界経済になると意味不明になるのが経済学という分野です。
 絡まった糸くずに例えるとわかりやすいですね。2本が絡まっているだけなら簡単に解けるけど、10本がぐじゃぐじゃーってなってたら、もう見てるだけで戦意喪失。

 経済学を理解せずに会計だけを学んでしまうと、とっても困ったちゃんが生まれてしまいます。「自分は会計を学んだからお金のスペシャリストだ」と勘違いしているうえに、ひたすらコストカットしてしまうからです。必要なコストまで切ってしまうのですね。平たく言うとケチです。
 それがわかっているから、経済学を先に勉強することを強くオススメするのですが、今日はわかってもらえませんでした…。
 経済学、とだけ聞くと、難しそうですからね。まあ、確かに数式を解いてガチで勉強しようとすると大変です。微分とか意味わからんし。
 でも数式なんて理解しなくても、エッセンスだけわかればいいと思うけどなぁ。

 この記事の反応を見ながら、もうちょっとマイルドな表現で自分のブログに記事にしてみようかな……と考えております。
 コメント、お待ちしております。

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