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#3【参加者の声】SeaEOプログラムを1年間受けてみて思ったこと

みなさんこんにちは。
新卒として働き始めて早一年。振り返りを行う中で色々なことがあったなと味わい深く感じている小川です。

さて、全3回のうち今回は最終回ということで「SeaEOとはどのようなPJなのか」を参加者として、良かったことや改善すべきことを徒然なるままに書き残そうかなと。世の中に名だたる外資や有名企業がある中、新卒カードを切って地方に飛び込むことは割と勇気のいる決断だと思うので、なるべく本音をここに書き連ねて筆をおけたら と思う次第です。

SeaEOとは

まずそもそもSeaEOとは、一定期間、地域の水産加工会社の社長直下のプロジェクトを与えられるプログラムでして、社長(次期経営者)とともに水産業で新しい取り組みにチャレンジする若手を応援する取り組みになります。

具体的には「新規営業」や「広報」や「商品管理」などの分野において幹部候補生(SeaEO生)が企業の垣根を超えて一緒に切磋琢磨し合うというイメージです。

コンセプトはこんな感じ。詳しくは以下参照。

SeaEO研修で行ったこと

では具体的に自分はどのように研修が受けたかというと、①月1での全体研修②月1での個別メンタリング③PJ研修の3つになります。

①月1での全体研修
月末の3時間にSeaEO生とメンターである弘田さんの4人が対面で集まり、「その月の業務の棚卸し」「学びや気づき」を整理して発表し、フィードバックを送り合います(1人合計20分〜30分)
たかが棚卸しと侮るなかれ。自分とは全く違う職種についている同期の棚卸しを知ることで、その方の気づきや学びを疑似体験して吸収することができ、自社に持ち帰って実践に移すことができました。(自分は広報や品質管理の観点で色々と学びがありました)

初期の頃の全体研修の様子。



②月1での個別メンタリング
メンターである弘田さんと月1回、対面or ZOOMにて1時間ほど会社での仕事の悩みや思っていることを話します。安心安全が築けている同期とはいえ、そのメンバーでは話せないことも一定あり、その話題に関してメンターの方に話をすることで現状を整理し、解決策を探りました。(というものの、自分はメンターの方と同じシェアハウスで生活をしていたので一緒にご飯を食べながらラフに相談に乗ってもらうということを行っていたことで、大事故になる前に事前にケアをしていただけて大変ありがたかったです。)

何気ない食事の際、知らず知らずのうちにケアされている時もしばしば。笑



③PJ研修
1年間の集大成として地域内同期で何か企画を行うということで、自分たちは石巻に住む親子を対象とした食育イベントを行うべく、半年前から準備を行ってきました。そこでは企画立案から協力パートナーとの関係性構築や実行まで全てを自分たちで行うものであり、本業をしながら企画運営を行っていくのは正直大変でした。結果的に集客と企画運営がうまくいかず、PJ
研修は中止になったのですが、自分にとっては仕事(チームを組んで物事を進める)上での大切なことを学びました。

同期とのご飯会。ハンバーグを食べながら仕事やプライベートに関することを話します。笑

GOODとMORE

以上のことを1年間参加者として研修を受けていると、「ここ素敵だな」とか、「いやここもっとこうして欲しいな」という気持ちがむくむくと湧いてきます。これも良い機会かなと思い、思ったことをつらつらと書き連ねて参ります。

▼GOOD(素敵だなと感じている点)
①地域内同期がいることで同じ悩みを共有できる
②会社内でトラブルが起きた際にサポートを受けられる
③とにかくやれることがたくさんある

まず①に関して、自分の会社は社員数20名弱の会社で、同世代の社員さんはいるものの入社タイミングが違ったり、また「他の地域から新卒で入社」の方はいません。その関係で会社で少しモヤモヤしたことがあっても会社で話すことが難しかったりしました。そんな時、同じような悩みを抱えた「他地域から入ってきた」地域内同期がいてくれたおかげで助かった部分もたくさんありました。
具体的に、地域内同期にさらけ出すことで気持ちの整理をつけられるだけでなく、問いを投げてくれるのでファクトから自分の行動の振り返りを行うことができました。
自分によくある傾向としてフィードバックをもらう前は「相手が悪い」と一点張りになってしまうことがあるのですが、フィードバックに耳を傾けてみると、相手だけでなく自分にも何かしらの要因(原因)があることに気がつくため、非常に勉強になりました。

また②に関して、モヤモヤが大きくなって社内で摩擦を生み出してしまった際、運営の方が間に入ってフォローをしてくださいました。例えば第3者的ポジションでSeaEO生と上長から事情を聞くことで問題構造を冷静に把握し、仲裁に入ってくださいました。
個人的に、このサポートが一番ありがたかったですね。というのも自分自身、社内で上手く物事を進めることができず、摩擦が大きくなってしまって「どうしよう、、、」となっていた時に、運営の弘田さんが社長との間に入ってくださり、どのようにしたら上手く進むのかを一緒に考えてくださりました。もしそれがなかったら自分は会社を辞めていたかもしれないですね。(お、恐ろしい、、、)

最後に③に関して、やれるところがたくさんあるので、手を動かせば動かした分だけ周りに喜んでもらえます。先輩の雑務を巻き取るのはもちろんのこと、新規事業を始めるためにリサーチをかけて施策作成&提案&実施をしたり、もともとは業務外だった広報の部分を新しくやることにより、会社内外の方々の役に立つことができるので、仕事をしていて満たされる感覚があります。(もちろん思ったように出来ず迷惑をかけてしまうことも多々ありますが汗)
自分はストレングスファインダーにおいて達成欲着想が上位資質のため、このように色々と試して実現→喜んでもらえる という環境が合っていたんだな~と思う次第です。

▼MORE(改良を加えてほしい点)
①自分の行動特質を理解する(過去の自分や親と向き合う)
②10年スパンでのキャリアについて考える(未来の自分と向き合う)

まず①に関して、現在のSeaEO研修の内容は基本的に「現在」にフォーカスした振り返りであるため、内省の時間スケールが最大でも1年になります。確かにそれだけでも非常に価値はあるのですが、欲を言えばもう少し時間のスケールを大きくしたいかなと。これから現場で携わっていく中で大変なことにぶち当たる場面がたくさん出てくると思うのですが、その際に自分の特質を知っていないと”強み”を発揮できないのはもちろんのこと、”弱み”に直面した際、自分を損ねてしまう可能性があると感じます。離職するだけならまだしも、最近だと失踪や命すらも絶ってしまう方もいるくらい。だからこそ、自分の過去(特に幼少期における生育環境)に向き合い、自分の行動特性(”強み”や”弱み”)を必要があると感じており、研修ではその部分をより深めたほうがいいのかもしれないです。

また②に関して、「将来どうしたいのか」という問いに対して10年スパンで考える機会があったらいいなとも感じました。先ほどもつらつらと書きましたが、現場に出ながらプライベートを大切にすると睡眠時間が5時間を切るくらいハードになったりします。
そんな時、「自分が将来何をしたいのか?」を持っていないとなかなか踏ん張ることができないな〜と。小恥ずかしいのであまり言いたくはないですが、「自分の中の志は何か」をイメージできているかどうか。もし志を持っていると、どんなに辛くてもある程度までは踏ん張りがきくんだろうなと。
SeaEO研修は今のままでも「学びの定着」や「地域における安全安心の確保」という点で価値を発揮していると思いますが、上記2点を踏まえていただけると個人的に嬉しいな〜と思ったり思わなかったりします。

自分がお世話になっているFJのシェアハウス。
(この前の節分ではメンターのお子さんに鬼をやらされ、超至近距離で豆をぶつけられました。割と痛かった。)

********

さて、これまでつらつらと記事を書いてきましたがいかがでしたでしょうか。 これまでに『#1【ご挨拶】文学部生が新卒で魚屋になりました』では石巻へ来た理由を、『#2【お仕事】文学部生×新卒×魚屋って何するの?』では現在の仕事内容を徒然なるままに執筆させていただきました。

元文学徒であるにもかかわらず語彙力の低さや読みにくさなどあったと思いますが、最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。今回の記事を持って一旦連載は終了となりますが、希望の声がありましたらもう一度書くかもしれないです。(フィードバックの声求む!)

これから自分は社会人生活2年目に突入するわけですが、色々とあった1年間の経験を踏まえ、水産業界で自己実現をして参ります。(ざっくりいうと「コミュニティを通じた水産×人財育成」です)その結果として、新卒カードを切って水産業界に入るのもアリだなと皆さんが感じられるよう道を開いていけたらと思ったり思わなかったりしている次第です。

さて、深夜テンションで書いておりましたところなんと4000文字に到達しておりました。流石に冗長すぎると怒られそうですので、最後にこれからの水産業界に携わる上で大切にしたい言葉(私信表明)を残して筆を置こうと思います。

「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」(if you want to go fast, go alone; if you want to go far, go together)

アフリカの諺

改めてになりますが、最後まで読んでくださりありがとうございました。皆さんが納得できる進路を決められることを石巻から願っております。了


写真は萬造寺里緒さんに撮っていただきました。ありがとうございました!

小川凜
株式会社 布施商店

1996年三重県桑名市生まれ。北海道大学文学部卒。休学中にカンボジアで体験した豚の屠殺がきっかけとなり、食領域へ興味を持つ。その後、水産の世界を知るべく、漁業協同組合でのインターンや魚食の普及活動に取り組む。卒業論文では社会学を切り口に北海道の昆布の流通について執筆。2022年4月、布施商店に新卒入社し、営業などを担当している。
Tw:https://twitter.com/kirin_1118
FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=100004201561782

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