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一話完結

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ショートショート的なものを書いていきます。 これは物語として、文章に残したいと思った人間の生き様を書いています。 人生を楽しもう!
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#短編小説

【1話完結】世の中に合格のハンコをもらうことの引き換えに自分らしさを捨てる

「うちには無いです」 ぶっきらぼうに店員が言い放つ。 えっ、という私のリアクションが虚しく…

SDK
9か月前
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【一話完結】人の承認欲求を笑うな

セックスは承認欲求を満たしてくれる。 だから私には絶対に無くてはならない。 もし誰からも求…

SDK
1年前
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【ショートショート】死人に口無し

鏡の向こうから、ぎょっとするくらい醜い女がこちらを見ていた。 血色の悪い唇には吹き出物が…

SDK
1年前
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【ショートショート】みっともないと陰で笑われても、私は私でいることにした。

自分の意思とは裏腹に、じんわりとパンツが湿るのを感じた。 ああ、また今月も来たんだな、と…

SDK
1年前
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【ショートショート】僕だけの真実は僕にしか見えないという孤独

真夏の熱帯夜、僕はトイレで歯をがたがた言わせながら震えていた。 もちろん、寒いわけではな…

SDK
1年前
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【ショートショート】特別な人間なんていないという不都合

あなたの大きなお腹を見た時、恐ろしさで言葉を失った。 壊れちゃう、と思った。 人間には耐え…

SDK
1年前
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【ショートショート】一寸先にはお前がいてほしかった私ではなく私がいてほしかった私がいてほしい

目覚めたら、固いベッドの上にいた。 天井は無数の黒い穴が開いてるタイプで、眺めていたら段々気分が悪くなって、私は視線をそらした。 気持ち悪いな。 って思うってことは、私は生きているんだろうな。 地獄にも天国にも行けなかったんだな。 結局お前、大したことねえじゃん、意気地なし。 悔しさからなのか、絶望からなのか、なぜだか分からないが自然と涙が出た。目尻からこぼれて、髪の間を通って、耳の穴の中に入っていく。 気持ち悪いな。 私の願いは叶わなかった。いつだってそうだ。後何度やっても