【ショートショート】一寸先にはお前がいてほしかった私ではなく私がいてほしかった私がいてほしい
目覚めたら、固いベッドの上にいた。
天井は無数の黒い穴が開いてるタイプで、眺めていたら段々気分が悪くなって、私は視線をそらした。
気持ち悪いな。
って思うってことは、私は生きているんだろうな。
地獄にも天国にも行けなかったんだな。
結局お前、大したことねえじゃん、意気地なし。
悔しさからなのか、絶望からなのか、なぜだか分からないが自然と涙が出た。目尻からこぼれて、髪の間を通って、耳の穴の中に入っていく。
気持ち悪いな。
私の願いは叶わなかった。いつだってそうだ。後何度やっても