見出し画像

サステナブルシーフードにはどんな食べ物があるの?事例とともに紹介します

みなさんは『サステナブルシーフード』をご存知ですか?

サステナブルシーフードは、世界中で抱える海洋環境問題を漁業の面から改善していくための取り組み。さらに、私たちも気軽に海洋環境問題の改善活動に貢献できると、今飲食業界から注目を集めているんですよ♬

今回はサステナブルシーフードとはどんな食べ物なのか、そしてサステナブルシーフードの事例をご紹介します!

◆『サステナブル』の意味と必要とされる理由

画像1

産業革命以降、環境にダメ―ジを与えながらも人の生活は発展してきました。しかし、地球温暖化や森林減少、海洋汚染などの環境問題が深刻化。あらゆる業界において、従来の生産方法の変更が求められるようなりました。

そこで注目を集め出したのが『サステナブル』

それまで「〇〇を継続できる」という意味でビジネス用語として使われていたサステナブルは、1984年、国連に設立された『環境と開発に関する世界委員会(WCED)』が1987年に公表した報告書『地球の未来を守るために(Our Common Future)』にて『Sustainable Development(持続可能な開発)』として使用されてからは「持続可能な〇〇」を意味する環境用語に。

✅持続可能って?
地球環境へのダメージを与えずに継続すること。

人にも環境にも優しい『サステナブルな社会』の実現を目指し、今世界中で取り組まれているんですよ♬

◆サステナブルシーフードは『MSC』と『ASC』の2つの認証がキーポイント!

画像2

さまざまな分野に普及しているサステナブルは漁業にも★

ここでは、サステナブルシーフードをご紹介する上で欠かせない2つの認証マーク、『MSC認証』と『ASC認証』について見ていきましょう!


①MSC認証は天然魚向けの認証マーク

MSC認証は、以下の3つの原則をもとに審査され、持続可能な漁業をしているとしてMSC漁業認証を取得した漁業者によって漁獲された天然魚に付与されるマークです。

✅MSC認証の3原則
原則1:資源の持続可能性
過剰な漁獲を行わず資源を枯渇させないこと。枯渇した資源については回復を論証できる方法で漁業を行うこと。

原則2:漁業が生態系に与える影響

漁業が依存する生態系の構造、多様性、生産力等を維持できる形で漁業を行うこと。

原則3:漁業の管理システム

地域や国内、国際的なルールを尊重した管理システムを有すること。また、持続可能な資源利用を行うための制度や体制を有すること。

(引用:サスティナブル・シーフード・ウィーク2020|MSC認証を取得している日本国内の漁業

海洋生物は本来、自然な循環力によって大幅に個体数が減ることはありません。しかし、水産庁が『平成28年度 我が国周辺水域の資源評価』にて、漁獲可能量制度の対象魚種のうち50魚種84系群が枯渇していると公表したように、漁業者の過剰漁業や違法漁業、また海洋汚染によって、多くの海洋生物が減少しているのが現状です。

漁業の現状の問題点を改善し、MSC漁業認証を付与された漁業者は、2020年9月現在の情報で、以下の5つの漁業者となっています。

・北海道漁業協同組合連合会:ホタテガイ漁業
・明豊漁業株式会社(宮城県塩釜市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業
・石原水産株式会社(静岡県焼津市):カツオ・ビンナガ一本釣り漁業
・マルト水産株式会社(兵庫県相生市):垂下式カキ漁業
・株式会社臼福本店(宮城県気仙沼市):タイセイヨウマグロはえ縄漁業

画像3


②ASC認証は食糧不足問題に貢献できるかも!?

ASC認証は、環境へのダメージが無く、地域社会にも配慮していると判断されASC養殖場認証を付与された養殖場で漁獲された養殖魚であることを証明するものです。

✅ASC認証の基準
・自然環境や資源を持続可能な状態で利用しているか
・養殖漁場からの環境負荷を軽減しているか
・労働環境や地域社会に配慮して運営されているか

養殖による生産は、人口増加によって将来懸念される食糧不足を解消する生産方法として期待が寄せられています。

現在、養殖魚は水産生産量の半分を占めているそう!

日本では67の養殖場がASC認証を取得。また、流通加工業者を対象とした『ASC CoC(チェーン・オブ・カストディ)認証』に関しては、144社が認証を取得しています。

◆アメリカの人気寿司店『Bamboo Sushi』がサステナブルシーフードで新たな食文化を提案

画像4

・全米で最も住んでみたい都市
・全米で最も環境に優しい都市
・全米で最もおいしいレストランが集まる都市

などの高い評価を受けているアメリカのポーランド。

Bamboo Sushiは、そんなポーランドにおいて日本の食文化の象徴である寿司をMCS認証の魚のみで提供する取り組みを全米で初めて始めたレストランとして知られる人気店★

サステナブル情報を発信するメディア、SUSTAINABLE JORNEYによると、Bamboo Sushiでは、地元オレゴン州とアラスカ州の漁師と提携し、MSC認証を維持するためのガイドラインに従って漁業をしてもらっているとのこと。

漁獲方法に問題があるものや個体数が減っている魚介類は使用していません。

2006年ごろから始めたサステナブルな取り組みは、現在、サステナブルシーフードの認知度アップとともに、海洋環境問題を多くの人に知ってもらうことにも貢献。

メニューは日本の伝統的な寿司のほか、西洋文化と融合させたロール寿司など、さまざまなメニューが提供されています♬

◆日本初のMSC認証レストラン『BLUE』が2017年にオープン!

2017年5月に、個人経営レストランとして日本で初めてMSC認証レストランとしてオープンしたのが『BLUE』です。

オーナーは、地元の福井県の海洋環境問題を知ったことをキッカケにレストランをオープンするに至ったとのこと。

現MSC認証を取得してるメニューは8種類。

日本だけでなく、海外からもサステナブルシーフードを仕入れ洋食メニューを中心に提供しています。

FUTURE IS NOWによるインタビューでは、今後は取り扱う魚種を拡大すること、また、サステナブルシーフードを活かし、消費行動から漁業を変えていくことを目指していることを語っています。

✅『BLUE』詳細
■住所:東京都世田谷区北烏山9-2-4
■電話番号:03-5969-8558
■営業時間:18:00-24:00
■定休日:月曜日
■アクセス
・京王線 / 千歳烏山駅(北口(西口改札経由)) 徒歩7分(550m)
・京王線 / 芦花公園駅(南口) 徒歩19分(1.5km)
・京王線 / 仙川駅 徒歩19分(1.5km)

◆サステナブルシーフードについてのまとめ

今回はサステナブルシーフードについて、そしてサステナブルシーフードを取り扱うレストランをご紹介しました。

【今回ご紹介した内容】
・サステナブルの意味と必要とされる背景
・MSC認証とASC認証
・Bamboo Sushiの取り組み事例
・BLUEの取り組み事例

サステナブルシーフードは、未来でも美味しい魚介類を食べられるようにするという意味でも重要な取り組みです。

最近では、マクドナルドなどのファストフード店でサステナブルシーフードを使用したメニューが提供されているほか、一般的なスーパーマーケットでも購入できるようになってきました。

高価なイメージがあるサステナブルシーフードが身近になってきているので、お魚を食べる時は是非手に取ってみてください★

▼参考サイト
ノハム|SDGsに関わるサスティナブルシーフードとは?意味や事例をわかりやすく解説します

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?