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家事・育児の「主体性」

X(旧Twitter)で、とあるワーママのつぶやきを目にしました。

要約すると
「仕事終わりに急いで子を迎えに行って、スーパーで夕食買って帰ったら、夫が半休取って家でごはん作ってた。ありがとうって言って食べたけどモヤモヤする」
という内容でした。

夫さんとしては、家族を喜ばせるサプライズとして、良かれと思ってやったことなのでしょう。
それがわかるからこそ、妻さんもありがとうと言って受け止めました。

しかし、妻さんとしては
「早く帰ってくる日なら、なぜ娘をお迎えに行ってくれなかったの…
サプライズより、ワンオペ家事育児の負担を減らしてくれた方が、ずっと嬉しいのに…」
というモヤモヤが残るわけです。

この話に
「夫の優しさがズレてる」
「妻の気持ちが分かってない」
という指摘があるのも、良くある話ですが、
これ、優しさとかの問題ではないと思うんですよね。

これは、「主体性」の問題だと思うのです。

主体性、というのは、ちょっとわかりにくい言葉です。
自分ごととしているかどうか、と言い換えたら分かりやすいでしょうか。

家事や育児を自分ごととして考えられているか。

ということです。

それは
「家事や育児をする
ということではありません。

お皿を洗ったり、食事を作るという動作一つ一つをやることは、主体性がなくてもできます。

「家事や育児について主体性がある」とは、自分が軸となり、「家事や育児を回す」という意識があるかどうか、です。

家事や育児は、24時間365日の営みです。
自分1人の生活なら、自分で好きなように軸を回せばいいでしょう。
しかし、家庭での家事や育児は、家族全員にかかわることです。

家庭の、家事や育児の軸を「回す」というのは、実は、とても大変なのです。

・全体を把握する必要がある
この「全体」というのもいろんな軸がありまして、簡単に言えば家族や家の「5W2H」の把握が必要です。
When いつ /Where どこで /Who 誰が
What 何を /Why なぜ /How どのように /How much いくらで
これらを、把握しておく必要があります。

・つつがなく進行するようスケジュール管理する必要がある
時計が読めるようになったからと言って、「8時になったらお風呂に入ろう、9時になったら寝よう」と自ら進んで動かないのが子どもです。
そのたびに「お風呂に入るよ」「寝るよ」とはっぱをかけないといけません。
これを、1日、1か月、1年・・・と、複数の時間軸で管理しないといけないのです。

私はこの「家事や育児を回す」というのが、あまりに辛くてもうやめたい!と思うことが多々あります。

イメージとしては、家庭という大きなプールの中でぐるぐる渦を回しているイメージです。(小学校でやりましたよね、みんなでプールを一定方向に回って渦を作る遊び。)
少しでも動きを止めると、プールは回転しなくなります。
子どもや夫が、自らぐるぐる回ってくれれば、プールはスムーズに回り、私の労力や精神力はそこまで削られません。
しかし、たいてい家族は浮き輪につかまってぷかぷかしているので、私一人で必死に渦を回します。
うっかりしていると立ち止まったり、沈もうとしたりするので、それをやっとやっと背中を押して回している感じです。

冒頭の「半休を取って(子のお迎えに行かず)サプライズを準備していた夫」がしていたことは、上の例えで言えば「プールに花びらを投げ入れる」ような行為なのです。
「きれいでしょ?うれしいでしょ?」
って花びら投げてくるけど、
「そんなことしたって回転しないじゃん!」

もう一つ、私の例を挙げると、
「夕食後、酔った夫が疲れもあってソファーで寝てしまう」ということに、無性に腹が立つことがあったんですね。
夫が疲れていることも、お酒に弱いことも重々分かっています。
でも、「今そこで寝てしまえるってことは、この後の家事も育児も、自分がしなくていいって思ってるってことよね?」と。
プールの例えでいうと「先にプールサイドに上がってしまう」という感じでしょうか。
私なら、この状態ですべてを投げ出して寝たりできない。
この「寝てしまう」という態度から、夫には「主体性がないんだな」と感じてしまったのです。

長々と書きましたが、つまり
「家事や育児を回す」ことに対して、主体性があるかどうか。
ここが、世の中の多くの旦那さんが怒られてしまうポイントではないか。と思うのです。

・・・これはSDGsにどうかかわっているのか、どの目標に関することなのか、全然わかりませんでした。
でも、何か、根柢の部分にかかわっているような気がする問題なんですよね。

コメントやスキをいただけるとうれしいです! いつか、金沢市を拠点に、SDGsの観点からキャリア支援できるような活動をしていきたいと思っています。